2017保活に勝つ 働く親たちが大ブーイングの“行政の変更”に秘策

2017保活に勝つ 働く親たちが大ブーイングの“行政の変更”に秘策

 来年度の4月入園に向けて、保活が本番を迎えています。入園に向けての募集要項が、9月初旬から11月上旬にかけて公表され、まさに申し込みを済ませた家庭も多いはず。審査結果を待つ人も、これから保活を控える人も知っておいてほしい保活の基本を、全国で保活コンシェルジュを展開するマザーネット代表の上田理恵子さんに解説してもらいました。

*  *  *
「会社には4月に復職と言っているけれど、保育園に入れるかどうかわからず、毎日不安でしょうがない」(30代女性、子ども6カ月)

 子どもを産んで育児休業から復帰しようとする母親たちから、毎年、こんな不安や悩みを聞きます。しかし、今年は少し違いました。怒りの声が寄せられたのです。

「来年度から育休が長いことが加点になるなんて、子どもが小さいうちは働くなということでしょうか。会社では女性の活躍を推進していて、私も出来るだけ早く復職したいと思っていたのに、腹が立ちます」(30代女性、子ども9カ月)

 この女性のほかにも、来年度の募集要項を見て驚いた方、憤りを感じた方はいらっしゃるのではないでしょうか。多くの自治体では、入園希望者を公平に審査するため、「指数」が導入されていますが、それが変更されることもあるからです。

 たとえば東京都目黒区では、小規模認可保育園の卒園児を優先するとことになりました。募集要項には、同点の場合の優先順位に「年齢上限のある区が利用調整する施設等を利用している卒園児」が新設されていました。

 住民から反発を受けた目黒区は10月19日、認可園と認証園を同列に扱うという従来通りの対応に戻すことを決めています。周知期間が短かったことなどが理由だそうです。

 また、東京都杉並区では、「育児休業制度等」の加点が新設されました。育休制度を利用した方は、2019年4月以降の1・2・3歳児クラスの入所申込みから加点となります。そして、「認可外保育等」の加点の廃止が決まりました。経過措置として、2018年3月31日までに認可外保育施設等への受託を開始した人は、従前通り加点の対象となります。

 1点でも多くの指数をどうすれば獲得できるのか。マザーネットでは、2013年12月より、企業を対象に、希望の保育園に入ることをサポートする「保活コンシェルジュサービス」を提供しています。

 第一希望の保育園に入所できた方の保活は何が違ったのか。実際に入所出来た方の声をご紹介しましょう。

■狙い目は「布おむつの園」

 役所への対応としては、必ず訪問して、情報収集すること。昨年の実績、たとえば0歳児は何人入所出来た、何点以上の子どもが入所出来たなど、HPに公開していない情報も、具体的に聞けば、教えてくれることがあります。担当者によって教えてくれる情報が違うこともあるので、丁寧な対応をしてくれる担当者を見つけることもポイントです。

 情報入手場所としては、子育てサロン、児童館、育児教室で復職予定のママ友を作り、そこから得る口コミの情報は最新情報であり、役に立ったとのことでした。

 志望順位は何を優先すべきか。激戦区では、入れそうな園の順位を上げると良いでしょう。狙い目は、「0歳児」、「新設園」、「布おむつ使用の園」などです。新設の園は、どのようなスタッフによる運営になるかわからず、敬遠される人もいますが、運営母体がどこかを調べ、HPで今までの保育園運営実績などを調べてみてください。また布おむつを使用する園は、今のお母さんには手間がかかりそうだと敬遠されがちです。しかし子どもの発育のことを考えての保育をしているところも多いので、狙い目かもしれません。

 受かる提出書類の書き方ですが、しっかりと埋めることが第一条件。通える可能性があり、見学して納得できた園は、すべて書いてください。ただし、もしも入園が決まって、辞退をしてしまうとマイナスポイントになってしまう自治体もあるので、入園しても良い園だけを記入しましょう。また書式になくても、保育の必要性を訴えられることは、欄外を使って記入しましょう。「なぜ保育園に入所させて、仕事に復帰しなければいけないのか」というレポートを書き、添付されている方もいます。激戦区では同点のところに何十人も並びます。その時に、何が判断材料になるかを考えれば、無駄ではないと思います。

 保活はとても孤独な活動でもあります。できれば、パートナーに保活の大変さをわかってもらい、一緒に動いてもらえればいいですね。おすすめは、一緒に保育園の見学をすること。複数の目で検討すると、良い園が選べます。そして見学した結果をパートナーにエクセルで管理してもらうと良いでしょう。何十か所も見学すると、どこの園がどうだったか、忘れてしまう方もいらっしゃいます。

 保活の鉄則は「早め、早めに動き、やれることはすべてやる」、「認可保育園に入れないことも想定し、認可外保育園など事前に入れるところを確保しておくこと」、そして「最後まであきらめずに動くこと」です。

 もしも不承諾通知が届いた場合、すぐに行政の窓口に行ってみましょう。どうしても復帰しないといけないことを伝え、どこか入れるところがないか、相談してみましょう。その際には名前をフルネームで名乗り、一度ではなく何度か相談にいくことで、担当の方に覚えてもらうとよいでしょう。何度もコミュニケーションを取ることで、親身になってアドバイスをいただけると思います。不承諾通知が届いてから、認可外保育園を探しても、激戦区ではすでに定員となっていることがほとんどです。通知を受け取る前に、予約金を払ってでも、予約を済ませておくことがポイントです。

 こうした保活のサポートが必要なくなる世の中になるよう、国は待機児童の解消に思い切った予算を投入してほしいと、切に思います。

(文/上田理恵子)

上田理恵子(うえだ・りえこ)/マザーネット社長。民間企業で働きながら、仕事と子育ての両立に悩んだ経験から、会社を創業。病児保育、ベビーシッター、家事代行などワーキングマザーを総合的に支援する事業を全国で展開する。企業向けの「保活コンシェルジュ」のほか、個人向け「育休復帰準備セミナー」なども好評

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