マスク着用や3密回避は、食事や飲み会ではなかなか難しい。京都大学ウイルス・再生医科学研究所准教授の宮沢孝幸さんが、感染予防につながる食事の作法を解説する。AERA2020年7月6日号から。



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Q1:4人以上の会食で感染が増えたというけど、外食しないほうがいい?

宮沢:会話は食後にマスクをしてから。「飲み会自粛」は有効

 外食がいけないのではなく、食事中に会話し飛沫(ひまつ)が飛ぶことが問題です。食事中は食べることに集中し、しゃべるなら小声で。会話は食後、マスクをしてからにしましょう。

 飲み会は自粛したほうがいいと思います。お酒を飲むと声が大きくなり、長時間、狭い空間でマスクなしでの会話が続きます。政府が提唱している「新しい生活様式」にはなぜか飲み会自粛が入っていませんが、ソーシャルディスタンスを気にするより、よほどリスクを減らす効果があります。

Q2:家族でも向かい合わずに黙って食べるのがいい?

宮沢:大声で話さない限りOK

 皿と皿がぶつかるほどテーブルが小さいとか、食事中に大声で話さない限り、向かい合って食べても問題ないでしょう。ただし高齢者がいる場合、食事中の会話は飛沫が飛ばないよう顔を下向き加減にし、小さな声で控えめにした方がよいでしょう。

Q3:寿司など生ものは危険? ラーメンなどの飛沫は?

宮沢:生ものも含め、食品の摂取で感染が広がった報告はない

 経口での新型コロナ感染の報告は今のところありません。が、豚のコロナウイルスでは餌にウイルスを混ぜて食べさせると感染することが報告されています。ラーメンなどを食べる時の飛沫は、大きなものはすぐ落下するので問題はないと思います。

(編集部・石臥薫子、小長光哲郎)

※AERA 2020年7月6日号から抜粋

■アエラでは、「新しい生活様式」を感染拡大防止の効果は維持しつつ、より合理的で続けやすい形にアップデートすることを試みました。発売中の「AERA 2020年7月6日増大号」では、4人の専門家に取材。27つの「新しい生活常識」を提案します。