ロバート・レッドフォードの俳優引退作「さらば愛しきアウトロー」

ロバート・レッドフォードの俳優引退作「さらば愛しきアウトロー」

 1962年のデビュー以来、「明日に向って撃て!」「スティング」「追憶」「大いなる勇者」など数多くの名作に出演してきたレッドフォードの俳優引退作。アフレックとスペイセクというアカデミー賞俳優が花を添える。



 1981年テキサス州。ポケットに入れた拳銃をチラッと見せるだけで、微笑みながら目的を遂げる銀行強盗がいた。フォレスト・タッカー(ロバート・レッドフォード)、74歳。彼とその仲間は2年間に93回もの強盗を成功させていた。ある犯行時、非番だった刑事ジョン(ケイシー・アフレック)も、その場にいたが、何一つ異変に気付かなかった。

 やがて、フォレストの担当になったジョンだったが、追いかければ追いかけるほど彼の生き方に魅了されていく。また、ひょんなことでフォレストと知り合った女性ジュエル(シシー・スペイセク)も、彼が堅気でないことを感じながらも心を奪われてしまう。そんな中、彼はかつてない“デカいヤマ”を計画するが……。7月12日からTOHOシネマズ シャンテほか全国公開。

■渡辺祥子(映画評論家)
評価:★★★
どうしてもレッドフォードの俳優人生を重ねて見てしまう。映画の未来をインディーズ映画に託し、自由を求めた硬骨の俳優と紳士強盗。女に溺れず、気を許す相手は男。役者と犯罪者のちがいはあっても心情はよく似ている。

■大場正明(映画評論家)
評価:★★
レッドフォードが演じてきたキャラクターと主人公を重ねていくアイデアは悪くない。ただその主人公が、非常に興味をかきたてられる実在の人物であるだけに、彼のことをいぶし銀の演技でもっと深く掘り下げてほしかった。

LiLiCo(映画コメンテーター)
評価:★★★★
ダメですよ銀行強盗! でも憎めない。こんなに丁寧にお金出せって言われたらあげちゃうかも。犯人の特徴を言うときに紳士だったと笑顔で証言するみんなに笑った。ウィットに富んでいて、記憶したいセリフもあったよ。

わたなべりんたろう(映画ライター)
評価:★★★★
失われた70年代映画の挽歌を思わせる雰囲気が素晴らしい。レッドフォードの今までの出演映画を重ね合わせることができるような内容も良し。映画俳優に与えられた最後の出演作としては最高級の粋な作品だろう。

(構成/長沢明[+code])

※週刊朝日  2019年7月19日号


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