宿泊予約サイト「一休.com」から不正に得ていたポイントで約1年、ホテル住まいをするなどしていた親子が逮捕された。被害総額は1億円以上に上るという。一体、どんな手口なのか?

 一休で予約したホテルを無断でキャンセルし、業務を妨害したとして、京都府警に私電磁的記録不正作出・同供用と偽計業務妨害の疑いで2月12日、再逮捕されたのは、住所不定の岸田治子容疑者(51)と息子の治博容疑者(30)。

 今年1月に発覚した、この事件。手口は岸田親子が一休.comを通じてホテルを偽名を使って予約。その時点でポイントが付与されるが、その後で予約をキャンセルすると、通常はポイントは失効するが、ホテル側がチェックしていない場合、ポイントは付与されたままになるという。

 岸田親子はその盲点に目をつけてポイントを狙い、ネット予約システムを悪用したという。

 京都府警の捜査では、キャンセルは3200回に及び、京都だけなく、奈良県や滋賀県、北陸にも及んでいたという。

「当初、予約サイト側から予約のキャンセルを繰り返し、2万ポイント以上を騙し取っているユーザーがいると被害が届いた。そこで調べると岸田親子が浮上した」(捜査関係者)

 岸田親子がキャンセルしていた多くが当日予約だった。被害にあった宿泊施設の関係者がこう話す。

「ネット予約は、当日のお客様がとりやすい利点がある。宿泊施設は安くても部屋を埋めないと利益が出ません。そこで当日の空きがあると、お客様を誘導するために、当日予約はポイントを高く還元するのです。通常の10倍とか20倍、付くこともあります。逮捕された岸田親子はその事情をよく把握していたのか、当日予約をしては、キャンセルをするという手口を繰り返していた。他の宿泊施設からも同様の被害があったとも聞きました」

 岸田親子の足取りを追うと、 親子は決まった住居はなく、宿泊もホテル。しかも不正に取得したポイントを利用して泊まっていたという。

 食事は外食か、コンビニエンスストアなどで調達していた。

「会計しているところを確認すると、現金ではなくいつもポイントの支払い。さらに調べると、一休.comのポイントをコンビニで支払いができるTポイントなどに変えていた。インスタントのうどん、ラーメンなどをポイントを使って手に入れていたようだ。不正なポイントを貯めて1年くらい生活してたんじゃないのか。2人から犯行に使ったとみられるタブレット端末とスマートフォン2台、Tカード62枚を押収した」(前出の捜査関係者)

 調べに対し、岸田治子、治博両容疑者は容疑を認めているという。

(本誌取材班)

※週刊朝日オンライン限定記事