放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、人気のゲーム「あつまれ どうぶつの森」について綴ります。



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 緊急事態宣言が出てから、僕がやっているテレビの会議もほぼすべてリモートになり、ほぼ家にいるようになりました。4歳の息子、笑福と「あつまれ どうぶつの森」をやり始めました。とても流行っていて、「あつ森」と言うんですね。

 今まで僕は「どうぶつの森」を経験したことがなく、今回、Nintendo Switch版で初体験。軽く説明しますと、自分が無人島に移住しまして、そこに、一緒に住む動物たちがいるんですが、その中で、最初はテントを張って生活し、そこから雑草を拾ったり、小枝を拾ったりして、それを島で買ってくれる人に売り、道具を作り、島を開拓していくわけです。決してゴールがあるようなゲームではなく、僕は、日々、時間に追われる生活をしてきたため、ゴールのないゲームをやるのがとても苦手でした。

 僕の周りの大人たちは、子供が「どうぶつの森」をやっているけど、いまいちおもしろさが分からないと言ってる人もいます。

 正直、自分も最初はそうでした。だけど、島に家を建てることができてから、だんだんおもしろさが分かってきました。テント生活から途中で家を建てられるようになるのですが、島のタヌキさんに、お金を借りてローンで家を建てるのです。家を建てたら、その中で使う家具も欲しいですよね? ゲームが進むと、DIYの技術も上がってきていろんなもの作れるようになり、お金もたまってきて、いろんな家具も買えるようになります。そうやって、家の中を彩っていくのですが、借金を返し終えた頃には、もっと広い家が欲しくなります。そうするとタヌキさんが言うのです「増築できるよ」と。増築をお願いすると、折角ローンを返したのに、再びローン地獄。ゲームの中でもローン地獄が経験できるのです。なんて素敵なゲームでしょう。家が広がると、さらにもっといろんな家具が欲しくなる。そうなるとお金がいる。そして島自体ももっと自分の色に染めたくなるわけです。そうなるとお金がいる。

 すごいゲームです。驚くべきはカブの登場です。ある程度まで進むと、日曜日の午前中に「カブ」を売りに来る動物が出てきます。野菜のカブです。なんと、その「カブ」、毎日値段が変動するのです。まさに「株」なんですね。自分が買った時より上がるときもあれば下がるときもある。一週間たつとそのカブは腐ってしまうんです。ここがまた、よい!

 このゲーム、家を建てたり、家具を買ったり、カブを売買したり。人の欲を、「どうぶつ」というかわいいファンタジーの世界で見事にもてあそんでくれます。それにまんまとハマってる自分も楽しい。

 これ、年齢によって楽しみ方はいろいろあると思いますが、4歳の息子は、いろんなものを作れたり、買えたりするのが楽しい。非常にピュアな楽しみ方なんです。

 僕がお金をためて買った家具などが気づくと息子により、売られてしまったり、部屋に家具が全てなくなったりして、ショックを受ける時がありました。ですが、僕は欲に任せて楽しむわけですが、息子は違う楽しみ方をして、それを見ていると、世の中の楽しみ方っていろいろあっていいんだよな!と根本的なことにハっと気づかされたりして。

 子供は子供でそうやって楽しんでいるわけだから、それでいいんですよね。「間違いがない」ってすごいんです。「みんな違って、それでいい!」と、そんなことを教わっている「どうぶつの森」です。間違いなんかない!