新聞記者との賭け麻雀が発覚し、辞職に追い込まれた元東京高検検事長の黒川弘務氏は目下、ステイホーム中だという。

 受け取った退職金は約5900万円で、自己都合による退職ゆえ、一部減額された金額だという。

 緊急事態宣言で自粛が続く中、賭け麻雀問題が発覚したのは5月のゴールデンウイークの週刊文春の記事だった。

「検察庁法改正が安倍政権を大きく揺るがす中のスキャンダル。黒川さんは週刊文春の取材を受けてすぐに官邸に報告。ことの重大さを認証した官邸サイドは、検察庁法改正を断念する意向を固めた」(自民党幹部)

 賭け麻雀とあって法務省もすぐに動き出した。黒川氏も事実関係を認めざるを得なかった。今年2月の定年延長で東京高検検事長の座を継続していた黒川氏。あと数か月もすれば、検察トップ・検事総長の椅子が手に入っただけに無念だったようだ。法務省関係者が話す。

「検事総長や検事長が全国から集まる、検察長官会同の席で黒川氏の定年延長を批判する声があったが、黒川氏は『いろいろ話すやつはいる』などと余裕の表情だった。賭け麻雀問題でも最初は大ごとになるとは思っておらず、官邸が助け舟を出してくれると信じていたようだ」

 だが、あっという間に引導を渡され、検察を去ることになってしまった。そして、ライバルとされた林真琴氏が7月に検事総長の座に就いた。

 一方の黒川氏は賭け麻雀問題では賭博容疑などで刑事告発された。不起訴となったが、検察審査会に審査を申し立てをされた。
黒川氏と司法修習が同期の元東京地検特捜部検事、郷原信郎弁護士はこう話す。

「黒川氏は不起訴といっても起訴猶予。つまり犯罪事実は認定するが起訴するにあたらないという意味。賭け麻雀問題で、検察審査会に申し立てられており、その結論が出るまで弁護士にはなれないでしょう。退職金5900万円のうち税金などを差し引かれても5000万円は残るから、とりあえずの生活には問題ないんじゃないか」

 最近も写真週刊誌などで愛犬と散歩する姿を撮られたりしている黒川氏のいばらの道は続いている。

「黒川さんは『今もマスコミが家の近くにいるので外出もできない』などと愚痴って家にこもっている」(法務省関係者)

 あまりにも遅すぎたステイホームなのだ。(本誌取材班)

※週刊朝日オンライン限定記事