室井佑月「すっきりしないが…」

室井佑月「すっきりしないが…」

 いまだ続く加計学園問題。作家の室井佑月氏は「むしろ、この問題を追及しつづけるべきだ」だと主張する。

*  *  *
 7月24、25日の衆参両院の閉会中審査を見て思った。加計学園の問題は、黒に近いグレーのまま、すっきりしない感じでズルズルいきそう。

 だって、丁寧に説明するといいながら、記録を破棄し、「記憶にございません」、そうのうのうといってのける安倍さんとそのお仲間たち。

 しかも、過去の国会での発言をなんとか取り繕おうとするものの、細かい嘘がポロポロ出てくる。

 安倍首相が、「加計学園の獣医学部新設計画を初めて知ったのは今年1月20日」って答えたよ。

 いくらなんでもその嘘は無理。大胆な嘘つきだな。

 その前から、腹心の友である加計学園理事長と、何度もご飯食べにいったり、ゴルフにいったりしてるじゃないさ。てか、安倍首相は過去に野党からおなじ質問をされ、「特区申請時に承知していた」と答えておった。

 野党に過去の答弁との矛盾について指摘されると、

「知ったのではなく、知りうる立場にあった」だって。

 はあ? この期に及んで言葉遊び? 知りうる立場にあったのは自分なんだから、1月20日以前から知ってたってこと? だったら「嘘ついた。ごめん」じゃないの?

 だいたい、利害関係者である加計学園理事長に奢(おご)られていたって事実が出てきただけで、アウトな話ではないか?

 安倍辞典には、「真摯に」「丁寧に」というのは、「いつものカライバリや勇ましさを引っ込め、ちょっぴり元気なく、落ち込んでいるふうに装うこと」と載っているのかもしれん。

 野党側は、加計学園理事長と、前川前文部科学事務次官と、和泉首相補佐官の証人喚問を求めている。加計さんにはダイレクトに総理との関係を聞きたい。前川さんと和泉さんには、二人の証言がまったく食い違うから(「総理の口からいえないから、私がいう」と和泉さんが前川さんにいったとすることなど)、そこの部分をはっきりさせたいのだろう。

 だが、嘘をつけば罰せられる証人喚問であろうが、現在の国会には重みも威厳もなく、嘘つきは平気で嘘をつくと思われる。「記憶にございません」という便利な言葉もあるしさぁ。

 もうこっから先は、国会中継を見ている人の判断でいいかもしれない。もちろん、野党は加計学園に対する追及を止めろ、という話ではない。むしろ、この問題を追及しつづけるべき。

 新しい嘘が発覚すれば、マスコミが取り上げると信じて。そうならなきゃ、忘れっぽいあたしたちは、選挙の前に忘れてしまう。微力であるが、あたしもしつこく新たな嘘が発覚した場合、それについて拡散することを止めない。

 なので、マジで本気で、民進党にお願い。もっと、しっかりしてくださいよ。

 仙台市長選は野党陣営が勝った。が、横浜市長選は野党陣営がバラバラになって負けた。今、この状況で、それはないやろ。

※週刊朝日  2017年8月18−25号

おすすめ情報

AERA dot.の他の記事もみる
主要なニュースをもっと見る
社会のニュースをもっと見る
経済のニュースをもっと見る
政治のニュースをもっと見る
国際・科学のニュースをもっと見る
エンタメのニュースをもっと見る
スポーツのニュースをもっと見る
トレンドのニュースをもっと見る
生活術のニュースをもっと見る
地域のニュースをもっと見る

政治 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

政治 新着ニュース

新着ニュース一覧へ

総合 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

東京 新着ニュース

東京の新着ニュースをもっと見る

東京 コラム・街ネタ

東京のコラム・街ネタをもっと見る

特集

特集一覧を見る

記事検索