室井佑月「知りたいんですけど」

室井佑月「知りたいんですけど」

 野党が衆院予算委員会の集中審議を求めている。作家・室井佑月氏は、開かれない予算委について疑問を呈する。



*  *  *
 この原稿を書いているのは、6月6日。衆参両院で予算委員会が開かれていない。予算委員会は、国民が知りたい疑問を野党が質問し、首相をはじめ、様々な閣僚が答える場であるというのに。テレビ中継もされるしな。ひょっとしてあの暴君は、国民にもう説明なんかしなくてもいいと思っているのではないか?

 森友問題のつづきを見せろ! 加計問題も新たな疑惑が出てきたぞ! このまま結末ナシで終わりにするつもりか? 最近では森友問題、土地の値引きの根拠であったゴミがなかったなどという話も出てきた。真相はいかに?

 日米貿易はどうなってるの? トランプさんがTwitterにあげた「日本との貿易交渉で非常に大きな進展があった。日本の7月の選挙が終われば大きな数字が出てくる」って具体的にどんなこと?

 北方領土の2島返還+αどうなった? 拉致問題、今頃、対話ってそれも作戦のうちだったのか? それともはじめの作戦が失敗したのか? 消費税はどうなる? 上げるのか上げないのか? 小売業者はさっさと決めてくれないと大変だと思うよ。

 知りたいことはいっぱいある。あの方は「丁寧に説明」ってすぐいうけど、そうされていないように感じる。

 当たり前でしょ。マスコミも酷いのよ。なぜこの異常事態をテレビは流さないのか? 衆参ダブル選になるかどうか、安倍首相が判断するタイミングは、という話ばかりを流して。

 そこに安倍さんの寿司友の識者が登場し、安倍政権側の思惑や、外交の予定(こんなに仕事やってまっせの宣伝)を解説する。このことについてもあたしは疑問だ。

 そりゃあ、解散は首相の専権事項である。しかし、それには大義がなきゃダメなんじゃなかった? 首相が自分の好き勝手に解散していいわけなかろう。

 が、このこと、みんな忘れていない? てか、立場上、識者やマスコミは忘れていちゃいかん。いいや、忘れたフリしてんのか?

 そうそう、話をもとに戻して、6月2日の東京新聞《予算委 開かれず 衆院3カ月、参院2カ月》という記事の中で、なぜ予算委員会が開かれないのか、与党側が答えている。「各委員会が一般質疑の時間を設けているので、そこで議論すればいい」(自民党の森山裕国対委員長)だってさ。じゃあ、それを多くの人が見られるように、NHKなどに掛け合ってもらえないだろうか?

 てかさ、そこでも議論し、予算委員会も開けばいいじゃん。そのほうがたくさんの人に、さまざまなことを知ってもらえるじゃん。結局、なんと言い訳しようが、多くの人に知られたくないことがあるのだとしか思えない。そして、今とくにそうしたくないのは、夏に参議院選があるからだとしか思えない。

 うちら国民の多くは、参議院選前、判断材料が多くて困るということはない。

※週刊朝日  2019年6月28日号


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