2016年に覚醒剤取締法違反で有罪判決を受けた清原和博氏が昨年11月末に神宮球場で開催された「ワールドトライアウト」で監督を務めて話題となった。



 清原氏は西武時代と同じ背番号「3」のユニホーム姿で登場。真剣な面持ちで参加した選手たちのプレーを見守った。入団時から一緒にプレーした先輩の東尾修氏とのトークショーで、

「グラウンドでこういう声援をもらえたのはこれからの人生にすごく力になると思いますし、そういう目標を持って頑張りたいと思います」

 とファンへの感謝を口にすると、スタンドからは「待ってるよー!」「頑張ってー!」の歓声と共に大きな拍手が起こった。

 まだ執行猶予中の身であるため、球界復帰を語るのは時期尚早かもしれない。ただ、清原氏は球界にとって特別な存在だ。大阪・PL学園高の後輩で現在はYouTuberとしても活動している片岡篤史氏のチャンネルに初めて出演した際は、薬物の怖さ、家族の支えなどを赤裸々に語った。

 コメント欄には、

「俺のヒーロー清原和博!!ほんと頑張れ!!毎日、毎日きついだろうけどマジでほんと頑張ってくれ!!頑張れ!!」

「清原は泉州人の誇りやねん。悪い事は反省して、反省して、もう一回俺らのスーパースターになってほしいです。大好きやねん。頑張って下さい」

 などの激励のメッセージが殺到した。

 片岡氏のチャンネルにはその後も数回出演。清原氏が野球の話になると楽しそうに専門的な角度から熱弁をふるう姿が印象的だった。現役時代に同じチームでプレーした、あるプロ野球OBはこう語る。

「キヨさんは感覚派の天才と思われがちですが、すごく理論的なんです。できない人間の気持ちに寄り添ってアドバイスしてくれるのでわかりやすい。こんなことを言うのはまだ早いとわかっていますし、批判されるでしょうけど、何年先でもいいから指導者としてNPB(日本野球機構)に戻ってきてほしい」

 薬物犯罪のうち7割を占める覚醒剤事件は、18年の場合では再犯率が6割を超え、依存性が高いとされている。清原氏の闘いはまだ始まったばかりだが、多くの野球ファンがグラウンドに復帰する姿を望んでいる。ゆっくり、自分のペースで人生をリスタートして、笑顔あふれる人生になることを願うばかりだ。(牧忠則)

※週刊朝日  2020年1月24日号