令和の新時代に一周回って新しいベッタベタな演出とイジリ!?とも勘ぐりたくなる斬新な展開が話題のテレビ朝日系『土曜ナイトドラマ  M 愛すべき人がいて』(毎週土曜よる11時15分〜)。しかし何よりもドラマを輝かせているのは、フリーアナウンサーで女優の田中みな実の存在にほかならない。


本ドラマは歌姫・浜崎あゆみ誕生に秘められた出会いと別れを描いた同名小説が原作だが、脚本を担当した鈴木おさむが“ドラマならでは”のオリジナル要素を加えて、壮大なスケールで描いている。クレイジー狂愛ドラマとして鈴木が脚本を担当した連続ドラマ『奪い愛、夏』(19‘)に出演した水野美紀、三浦翔平、そして田中みな実がキャスティングされているのも、『M 愛すべき人がいて』への“クレイジー”継承を狙ってのことだとわかる。





今回のドラマでクレイジーな大役を担っているのが、謎めいた美人秘書・姫野礼香役の田中だ。マサ(三浦翔平)がトップアーティストに育てようとするアユ(安斉かれん)に対して嫉妬し、秘書としてマサをサポートする風を装いながらも謀略をめぐらせる。ミカンの皮のような眼帯を装着しているビジュアルも視聴者に強烈なインパクトを与えた。



ややもすれば出落ちに陥るリスクの高いキャラクターを、田中は持ち前の美貌を逆手にとって熱演。マスカットの粒をもぎ取って「マサの未来が見えるぅ〜!」と恍惚の表情でつぶやいたり、マサの口にマスカットの粒を無理矢理押し付けたり、ふさがっていない方の左目を異様に見開いてギョロギョロさせたり。真剣にやればやるほど、見た目と行動のギャップが生まれて異常性は高まるばかりだ。


先週放送の第3話では、マサに一方的に結婚を迫るフォトブック「メモリー・オブ・マサ」(ほとんどマサの隠し撮り写真!)や婚姻届けを持参し、アユの袖口をつまんで「泥棒の手をしている!」と罵って「許さなーーーーーーい!」の低音絶叫。ネット上を大いに盛り上げた。



真剣かつオーバーに表現することで、田中は自らの美しさと異質さの落差を開き、そこに強烈な怪異を生み出す。オーバーな表現を体当たりする一方で、画面に大きく映っているときには目の瞬きを抑えて、姫野礼香の個性を表す細かすぎるこだわりも実践。ディテイルを疎かにしない演技者としての高い偏差値を感じさせる。


“あざとい”振る舞いでアンチを増やしながらも、それを唯一無二のキャラクター性に昇華し、バラエティ番組などに引っ張りだこ。女優としても活動を始め、気づけば同性から美のカリスマとして神格化。初写真集「Sincerely yours…」は異例のベストセラーを記録した。それを経ての姫野礼香というヒール系ぶっ飛びキャラへの挑戦。周囲のイメージに惑わされることなく、与えられた自分のポジションを理解し、徹頭徹尾奉仕する。守りに入ることを田中が一番自分に「許さなーーーい!」のかもしれない。

新型コロナウイルスの影響でドラマは一時中断・放送延期となっているが、次回第4話でも姫野礼香はフルスロットル。ついにウエディングドレスで登場!?という身の毛もよだつ暴走展開が待ち受ける。まずは今夜放送の「話題沸騰!M 愛すべき人がいて 一話リミックスバージョン」で姫野礼香誕生の瞬間を改めて見届けたい。


しかも今夜は伊集院光と古市憲寿のスペシャルオーディオコメンタリー付き。相当マニアックで香ばしい番組解説”に加え、第4話以降のみどころも初出しにて、第1話のリミックスバージョンとしてオンエアされる。



また、ABEMAでは、2人による新撮の独占限定コンテンツ「業界震撼の裏話トーク」を加え、特別バージョンとして番組を配信。フリートークでは、自他ともに認める“エイベックス通”としても知られる古市憲寿と、本ドラマの一視聴者でファンを公言している伊集院光が、ドラマ内で描かれる90年代の音楽業界を振り返り、当時の業界の裏話や今まで明かしていなかった秘密エピソードなど、赤裸々に披露する。


今夜の放送・配信も見逃せない。



「話題沸騰!M 愛すべき人がいて 一話リミックスバージョン」放送概要

テレビ朝日、5月9日(土)よる11時15分〜0時05分放送


「【ABEMA限定版】M 愛すべき人がいて 1話リミックスバージョン」放送日程


5月9日(土)深夜0時05分頃より配信開始