上町透(JICAインド事務所)
 政府は、19年に設置した統合的水資源管理を所管するジャル・シャクティ(水の力)省を中心に、水資源対策として雨水を貯留し、生活用水としての利用や地下浸透による地下水位回復につなげる事業を推進。20年のモンスーン(雨期)から雨水の貯留・利用を進めるべく、3月13日に全国でワークショップ、7月下旬には官民の主要関係者を集めてウェブでの会議やセミナーを開催し、先駆的な取り組みや関係施設整備支援の法的枠組みの説明などを行った。また、8月28日に開催された「National Water Innovation Summit 2020」でも雨水利用に関するセッションが設けられている。

 インドの大都市の一部では、日本の雨水貯留施設・技術の導入への関心が高まる一方、階段井戸のような伝統的な雨水利用施設の再活用も注目されている。新型コロナウイルスの蔓延(まんえん)で安全な水供給の重要性が再認識される中、地域の特性に応じた技術の導入が、水不足の克服につながることが期待される。