(土方細秩子・ロサンゼルス在住ジャーナリスト)

 米電気自動車(EV)大手テスラのEVの充電費用に「異常事態」が発生している。1回当たり18ドルほどだった充電費用が900ドルに高騰したのだ。寒波による影響がその理由で、寒波に見舞われ30年ぶりの低気温を記録したテキサス州でオークション形式の電気料金が大幅に値上がりし、影響が充電ステーションの価格にも反映された。

 今回発生した電気料金の急騰により、気候の影響で電力価格が大きく上下してしまうというリスクが改めて浮き彫りになった。これは、脱炭素社会の実現に向けてEVの普及拡大を目指すバイデン政権にとって、マイナス要素となる可能性がある。

 EVが最も普及しているカリフォルニア州でも、山火事による停電などで一時的に電力料金が跳ね上がる事態が発生。気候だけでなく、災害の発生によっても電気価格は影響を受けてしまっており、価格の不安定性が目立っている。

 同州は、環境対策として新規の建設住宅やオフィスビルへの都市ガス供給を廃止する法案の検討も進めている。オール電化となれば、さらに電力需要は増すことになる。安定的な電気供給の課題は多い。