男子ソフトボールのU18(18歳以下)ワールドカップ(W杯)で2大会ぶり3度目の優勝を飾った日本代表。4人の投手陣の一角を占めた松山工高2年の八木孔輝(17)が、決勝を含め先発した全4試合で勝利投手となり、王座奪回に大きく貢献した。「初の世界大会で優勝できうれしい。自信につなげたい」。喜びをかみしめながら、さらなる飛躍を誓った。
 W杯は2月22日〜3月1日にニュージーランドで開かれ12カ国が参加した。中学時代から今までに2度のアジア大会を経験しているがW杯は初めて。「打者は体格が大きく、甘く入ると一発がある」と、いつも以上にコースを意識し、1次ラウンドのグアテマラ、米国戦、2次ラウンドの豪州戦で先発し結果を残した。
 豪州との再戦となった決勝。先発起用は前日に告げられた。「最後だから楽しもう」と臨んだ大一番は、2連覇を目指す前回王者相手に初回、二回に1点ずつ奪われる苦しい展開だった。
 二回にソロ本塁打を浴びた時は「降板と思った」が、監督に続投を告げられ「うまく割り切れた」。持ち味である最速124キロのドロップボールを果敢に投げ込み、流れが傾くのを押しとどめ、味方打線の逆転を呼び込むと、三回以降は無失点。9―2と7点リードをもらい迎えた五回、最後の打者を三振に切ってとり仲間と歓喜を分かち合った。
 マウンドの感触の違いに苦労するなど、大会序盤は本調子とはいえなかったが「試合を経て修正できたのが良かった」と八木。苦手だった外角への制球も向上し「決勝で投げたことは、今後いろいろな場面で生きてくる」と話す。
 次なる目標は代表でのチームメートがライバルとなる高校日本一。3月開催予定だった全国選抜大会が新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となり、夏のインターハイがラストチャンスとなる。八木は「中学時代を含めて最高3位なので絶対に日本一になりたい」。
 将来は日本リーグのチームで活躍し、フル代表で再び世界と戦うことを見据える。「全ての面でレベルアップしたい」と、夢の実現へ静かに闘志を燃やした。