白石和彌監督、「牝猫たち」のロッテルダム国際映画祭正式招待に「恩返しできたかな」

白石和彌監督、「牝猫たち」のロッテルダム国際映画祭正式招待に「恩返しできたかな」

 成人映画レーベル「日活ロマンポルノ」45周年を記念した“リブート・プロジェクト”の1作「牝猫たち」が1月14日、東京・新宿武蔵野館で公開初日を迎え、メガホンをとった白石和彌監督のほか、出演者の井端珠里、真上さつき、美知枝、郭智博が舞台挨拶に立った。

 本プロジェクトは「日本で一番悪い奴ら」の白石監督のほか、塩田明彦、園子温、中田秀夫、行定勲がメガホンをとり、オリジナルの新作を製作。「牝猫たち」は、ワーキングプアの雅子(井端)をはじめ、それぞれの悩みを抱える3人の風俗嬢が東京・池袋の街をさまよいながら、そして何かにすがりながら生きていく姿を描く。池袋を舞台にしたことについて「昔所沢に住んでいたことに加えて、初めて風俗に行った場所だから」と笑いながら語っていた白石監督。「『凶悪』の撮影時に、この企画の話をもらいました。ただ、様々な巨匠による傑作がたくさんあるので『自分がつくっていいのだろうか』と悩みましたね」と明かしていた。

 「元々ロマンポルノ、そして白石監督のファン」の井端は、オーディション合格時には「思わず小躍りしましたね」という。故若松孝二監督の「17歳の風景 少年は何を見たのか」(2005)の撮影現場で、白石監督と出会っていたことについて「実は覚えていないんです(笑)。でも運命を感じました。初めてのオーディションお会いした時、恋に落ちた時と似たような感覚を抱きましたね」と告白した。

 一方、真上は同プロジェクトの行定勲監督作「ジムノペディに乱れる」のオーディションに落ちていたことを暴露。「(劇中で演じている)役のオーディションを受けてみないかと勧められたんです。まさか受かるとは思わなかった。ありがとうございます。行定さん!」と謝意を示した。

 「撮影直前に台本がちょこちょこ変わっていて」と振り返る美知枝は、「変更時に不妊というキーワードが加わっていたんです。実は“不妊症”というテーマを盛り込みながら役づくりをしていたので、新しい台本をもらった時に『奇跡だ!』と感じました」と興奮気味。対照的に静かな口調で話していた郭は、友人・生田斗真とのエピソードを披露。「今回、初めて前張りをしたんです。そこで何度も経験している生田斗真にアドバイスを求めたら、たった一言『全剃り』と言われました」と発言し、観客の笑いを誘っていた。

 また、この日は「牝猫たち」が第46回ロッテルダム国際映画祭ディープフォーカス部門に正式招待を受けたことが発表された。さらに、本作でオマージュが捧げられている田中登監督作「牝猫たちの夜」が併映されることもわかり、白石監督は「ちょっと恩返しできた感じがありますね。嬉しいです」と万感の思いを口にしていた。

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