柴口勲監督が中高生40人と挑んだ映画公開!少女の心に芽生えた新たな夢

 社会人として働きながら映像制作活動を行う柴口勲監督が40人の中高生とともに作り上げたミュージカル映画「隣人のゆくえ あの夏の歌声」が8月12日、東京・新宿K's cinemaで公開された。柴口監督をはじめ、出演の正司怜美、福田麗、江藤心愛、平島咲良、吉田玲、岡本ゆうか、録音・広報の辻佑佳子が舞台挨拶に立った。

 柴口監督の指揮のもと、ワークショップに参加した山口・下関の梅光学院の生徒たちが作り上げたオリジナルミュージカル映画。梅光学院は、太平洋戦争時の下関空襲で校舎の大半が焼け落ちたものの再建された歴史がある。戦後70年を機に製作された本作は、下関空襲を記録した写真を取り入れるという条件以外は白紙の状態からスタート。中学1年生から高校2年生までの40人の生徒が、出演や音楽、振り付け、撮影、録音、照明など、あらゆる制作の主体となった。

 10代の学生と作った映画とあって、柴口監督は「僕自身が熱心な映画ファンなので、どこかでこのような稚拙な映画をお見せしていいのかなという悩みがずっとついて回っています」と吐露。「でも、そういう稚拙な映画だからこそ伝わる部分もあると信じてここまできました」と熱心に呼びかけた。

 この日の午前3時に集合し、柴口監督とともに下関から上京したという生徒たち。照れくさそうに壇上に上がる姿は初々しく、「これからの自分の人生にどういう影響があるか」と問われると、映画が完成し自身の胸に芽生えた新たな夢を明かした。

 現在、高校1年生の吉田は「小さい頃からミュージカルを習っていて、いつかミュージカルの舞台に立ちたいなと思っているので、その役に立ったら」と目を輝かせる。制作当時は高3で、大学1年生となった福田は「映画を撮ったことで、影響されちゃって音大に進学しました。進路を決めるきっかけになった」と話した。

 また「今日これから、東京のどこに行きたい?」という質問があがると、「人が多いのが苦手なのですが、もっと多い場所に行って人の多さを体感してみたい」(平島)、「私も人混みが苦手。でも竹下通りにまた行ってみたい」(岡本)と無邪気に語る。一方の辻は「私は毎回上映後の舞台挨拶に出たいです」と意気込む。ひたむきで素朴な姿に触れ、客席からは温かな拍手があがっていた。

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