「0.5ミリ」の安藤桃子監督が高知に映画館オープン

「0.5ミリ」の安藤桃子監督が高知に映画館オープン

 安藤サクラ主演の「0.5ミリ」などで知られる映画監督の安藤桃子氏が企画・運営する映画館「ウィークエンド キネマ M」が10月7日、高知市内でオープン。父で映画監督、俳優の奥田瑛二、エッセイストの安藤和津ら奥田ファミリーも応援に駆けつけた。

 同館は高知市の繁華街、帯屋町1丁目の「おびさんロード」にある雑居ビルの1階に位置し、席数57。来年いっぱいまでの期間限定となる。月〜木曜は午前、金〜日曜は終日上映する。料金は一般(18歳以上)1本1300円、1日通し券2000円(ワンドリンク付)などと低価格で映画を楽しむことができる。

 オープニング作品はベネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞した溝口健二監督の「山椒大夫」(1954)、ろうあ者の寄宿学校を舞台に全編手話で展開される青春映画「ザ・トライブ」(2014)、「人生はビギナーズ」のマイク・ミルズ監督が自身の母親をテーマに描いた「20センチュリー・ウーマン」(16)。デジタル上映が主流になりつつある中、35ミリフィルムの上映システムも備えている。

 安藤監督は13年、「0.5ミリ」を高知で撮影したことがきっかけで移住。その際、04年に廃館になった高知東映の存在を知り、復館できないものかとの思いを強くした。しかし、建物全体の老朽化もあり、断念。その椅子などを譲り受ける形で、高知城西公園内に特設映画館を作り、約1万人を動員した。

 このほど、雑居ビルを買い取った和建設(高知市)から「更地にするまでの間、何か有効的に使わないか」と提案され、映画館の実現に動き出した。和建設、地元の商店街の全面バックアップもあって、わずか約2カ月半で映画館としてのリニューアルにこぎつけた。

 父、奥田は07年11月から約4年間、山口県下関市で自身のミニシアター「シアターゼロ」を運営しており、奥田ファミリーで映画館を経営するのは2館目となる。「シアターゼロ」の立ち上げも手伝った安藤監督は「父が下関の映画館で苦労する姿、喜ぶ姿を見てきた。独立プロで映画を作ってきた人間としては、映画の入り口から出口までやってみたいとの思いが最初からありました」と話した。

 奥田は「僕は映画人として、監督をやって、興行もやり、全てを経験したけども、奇しくも親子で、新たに映画のシステム全体を経験する人が生まれることはうれしい。僕が下関でやってきたことを受け継いでくれたかなと思うと、感無量です」と喜んでいた。

 また、おびさんロード商店街振興組合理事長で、同館の顧問も務める大西みちるさんは「商店街から映画館がなくなってから約11年近く経ち、ずっと寂しい思いをしてきた。自分自身でも、映画の上映活動をしてきた時期もあったが、紆余曲折あって、諦めていたので、今回の話を聞いて、協力したいと思った。映画を見た後、その余韻を楽しんでもらえるよう、各店舗にもポスターの掲示や割引サービスを実施してもらえるよう協力をお願いしています」と発信力のある安藤監督の活躍に期待している。

 安藤監督は外観、内装から、作品選び、配給まで全面プロデュース。映画館前の通りには出店で賑わう中、呼び込み、チケットのもぎり、上映前には作品紹介の“前説”も。「ザ・トライブ」の上映の際には、通りかかった10代の若者グループに丁寧に説明し、勧誘に成功。「目標は高知の映画人口を増やすこと。映画をきっかけに町が賑わいを取り戻せたら」と言葉に力を込めた。今後は、トークショーやイベントなども企画しているという。

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