認知症予防には昼寝とゲームがいい説『「もの忘れ外来」100問100答』

“Q8 本を買って帰ったところ、すでに同じ本を持っていたことに気づきました。それから1年くらいして、また同じ本を買ってしまっていることに気づき愕然としました。大丈夫でしょうか?”

「もの忘れ外来」でもっともよく訊かれる100問とその回答を収録したのが、本書『「もの忘れ外来」100問100答』だ。


第1章は、年齢から来る単なる「もの忘れ」と、病気が心配される「もの忘れ」の区別について。
第2勝は、「もの忘れ外来」での診察の実際。認知症の診断方法と治療について。
第3章は、家族の対応の仕方について。
第4章では、「もの忘れ」の予防について、医学的エビデンスレベルの高い生活習慣法を解説している。

現場でやりとりされている質問と回答なので、「あー、ある!」と思い当たる質問がたくさん。
そして回答が、要を得ていて、「そうか」と得心するものになっている。
Q&A方式なので、読みやすい。

「はじめに」からQ&A方式になっている。

“Q1 「もの忘れ外来」とは、具体的にはどんなことをしている医療機関ですか?”

そこから始まる第1章の質問は、多くの人が(特に年齢を重ねてきた人にとっては)、「あるある!」だろう。
“Q2 最近、人の名前が、とにかく出てこないのです。大変お世話になっている人の名前が出てこないときもあります。大丈夫でしょうか?”
“Q4 私たちは、車のキーは忘れるのに、運転の技術を忘れないのはなぜですか?”
“Q5 二階に上がってから、自分は何をするために二階に上がったのかを忘れていることに気づきました。こういう「もの忘れ」がたまにあるのですが大丈夫でしょうか?”
“Q27 認知症かどうかを家族で簡単に調べられる方法はありますか?”

これらの質問に、明確な回答が与えられ、無駄な心配をしなくてよくなるし、心配すべき人は心配すべきことが何か、はっきりと判ってくる。

家族の立場からの質問も多い。
“Q30 親を「もの忘れ外来」に連れて行きたいのですが、本人が了承してくれません。どうすればいいでしょうか?”

“Q73 本人が何度も同じことを言っているのを耳にし、何度も同じ事を尋ねられると、わかっていはいてもどうしてもいら立ってしまいます。どう対応すればいいのでしょうか?”
“Q75「もの盗られ妄想」にはどのように対応すればいいのでしょうか?”

Q75の「もの盗られ妄想」というのは、認知症の典型的な症状のひとつ。
置き忘れたモノ(財布など)を、誰かが盗ったと思い込んでしまう症状だ。
“感情的になってしまう前に、ひとまず深呼吸してください。気持ちが少し落ち着いてきたら、「もの盗られ妄想」は本人のせいではなく病気の症状であることを思い出してください”
まず、同情して、一緒に探す態度を示せ、とアドバイス。
財布を見つけて、“その場所に誘導して、本人自身に見つけさせるようにしてください”。
「最近、会社の景気がいいからお小遣いをあげるね」と言って、お金をわたしてあげる(毎月千円ずつでもOK)と「もの盗られ妄想」が消えたという事例も紹介される。

第4章は、「もの忘れ予防」についての質問と回答。
“「人を相手にして、偶発できな出来事に臨機応変に対応する活動」が認知予防力を高めることがわかってきた”。”
ひとりでクロスワードパズルをやるより、対戦相手がいる囲碁やトランプの方が良いらしい。
アナログゲーム好きの筆者には朗報である。
さらに、「昼寝をする人は認知症になりにくい」という研究報告もある、とか。
利根町の65歳以上の400名に、「昼寝(30分以内)」などを中心としたライフスタイルを実践してもらった結果、認知症の発症が75%に減少したのだ。
おお、がんがんゲームで遊んで、昼寝をするよー。

『「もの忘れ外来」100問100答』(奥村歩/CCCメディアハウス)は、現在(2017年8月)月替わりセール中だ。
(米光一成)

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