武井咲「黒革の手帖」3話。奥田瑛二と高畑淳子の情交はさぞエロかろうと妄想してしまう

8月3日(木)よる9時から放送の木曜ドラマ『黒革の手帖』(テレビ朝日系)第3話。
主要な登場人物とその背景もほぼ出揃い、武井咲の悪女っぷりもだいぶ板についてきた。それぞれの復讐もここからグンと加速していく。


3話あらすじ


銀行の派遣社員から、銀座のクラブ「カルネ」のママに転身した原口元子(武井咲)。黒革の手帖に書いた借名口座の情報を利用し、常連である楢林クリニック院長・楢林(奥田瑛二)から5,000万円の大金をもらい受けることに成功した。そのせいでパトロンを失ったホステスの山田波子(仲里依紗)に恨まれることになってしまう。
元子は、楢林クリニックで婦長として働いていた市子(高畑淳子)へ、楢林から得た金の中から1,000万円を退職金として手渡す。「このお金で商売でも始めたら」と勧めるが、市子は気が進まないようだった。

奥田瑛二と高畑淳子の情交はきっとエロい


市子は、元子が楢林に出させた退職金を返しに元子の家へやってきた。そのお金がなければ今後やっていけないだろう、と言いたげに微笑み呆れる元子。市子は声を荒らげる。

市子「元子さん、あなたいま幸せ? 銀座に店を持てて、幸せ? それで本当に満足している?」

元子の母親の事情や、水商売の危うさにも口を出し「あなたには、本当の女の幸せがわかってないのよ」と捨て台詞を残して去っていった。
市子がこんなことを言い出したのは、一度は別れた楢林のもとに戻りたくなったからに他ならない。2話では楢林に「お前のしわだらけの貧乏くさい顔、嫉妬深い目、脱いだストッキングのにおいをクンクン嗅ぐ癖! なにもかもうんざりだ!」と、はっきりと生理的嫌悪を示された。存在を貶められても楢林のもとへ向かう市子、なぜなのか。

原作では、楢林との肉体関係の積み重ねを忘れられないことが、市子から縁を切れない理由として挙げられている。ドラマでは2人の肉体関係を濁したどころか、市子への生理的嫌悪まではっきりと表し、愛人といえども性的接触はなさそうに見せているのが不思議だった。
中年の性愛を描くことを避けたのは、元子の復讐ストーリーのノイズになるからなのだろうか。奥田瑛二と高畑淳子の情事は相当エロそうだ。もっと匂わせて、想像を掻き立ててほしかった。

思い当たる描写といえば、たたんだ楢林のワイシャツを市子がさみしげに撫でていた場面。甲斐甲斐しく家政婦のように動き回る市子なのに、そのときは肩を落としワイシャツを見つめていた。しわを伸ばすわけでもなく、ただそっと襟元に触れボタンをなぞる。
もしや、この手つきが2人の肉体関係の存在をほのめかしていたのだろうか。だとしたら、まだ中年の性愛の機微がわからない若輩者で恐縮だ。お勉強させていただきたい。

ホステスが使うかわし方あるある



元子「またまた、誰にでもおっしゃっているのでしょう」

予備校経営者・橋田(高嶋政伸)に口説かれたときも、衆議院議員秘書・安島(江口洋介)に交際相手について詮索されたときも、元子は「誰にでもおっしゃっているのでしょう」とかわす。
クラブやスナックで働くホステスが一番はじめにママに習うような、基本のかわし方だ。相手が実際に誰にでも良いことを言っている男性ならば、ギクリとさせることができて牽制にもなる。

クラブで客を迎える際の、客に合わせた元子の距離の取り方も様々に演技がつけられている。橋田には恋人風に腕を絡ませて、安島にはビジネスライクに姿勢を正して。
このような元子のホステスとしての言動、そして、波子の男を落とす覚えたてのテクニックの雑さや市子の中年らしい些細な仕草。女性の一挙一動を雰囲気で流さず、1つずつ現実のディテールを重ねていく。登場するホステスたちの振る舞いに関しては、監修をつけているのかと思うほど。リサーチを担当する喜多あおいの情報収集力の賜物か、羽原大介の脚本力によるものか。

「黒革の手帖」は第二章へ


安島に宣言した通り「銀座で一番のママ」になるために動き始めた元子。次回、第4話では橋田をターゲットに、3億円と銀座で一番大きなクラブを手に入れようとする。
お金を手に入れるたびに敵が増えてしまう。いつか元子が引きずり降ろされてしまうのではないかと、ハラハラしながら見守っている。
第4話は、8月10日(木)よる9時から放送予定だ。

『黒革の手帖』第3話は、テレ朝動画やTVerで8月3日(木)のよる7時まで無料視聴できる。また、Amazonビデオなどでは有料配信中。

エキレビ!ではライターの近藤正高が、原作のモデルとなった事件について紹介している(記事はこちらから)。武井咲版制作にあたり改変された部分についての考察もある。これまでのおさらいとしても読みごたえありだ。

(むらたえりか)

木曜ドラマ『黒革の手帖』(テレビ朝日系)
毎週木曜 よる9時
出演:武井咲、江口洋介、仲里依紗、高畑淳子、奥田瑛二、高嶋政伸、ほか
原作:松本清張『黒革の手帖』(新潮文庫刊)
脚本:羽原大介
監督:本橋圭太、片山修
ゼネラルプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー:中川慎子(テレビ朝日)、菊池誠(アズバーズ)、岡美鶴(アズバーズ)


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