福島で利活用が進む「水素」で、水素社会の実現に向けて新たな施設が誕生します。

5月15日、本宮市で、商業用の燃料電池トラックなどに水素が充填ができる水素ステーションの開所式がおこなわれました。

本宮市の東北自動車道、本宮インターチェンジ近くで、16日開業を迎えるのは、「本宮インターチェンジ水素ステーション」です。

エネルギー関連企業の「日本エア・リキード」が、総合商社の伊藤忠商事などの協力を得て建設したもので、15日は関係者らによる開所式が行われました。

この水素ステーションは、主に商業用の燃料電池トラックに水素の充填を目的としたもので、その水素は、浪江町にある「福島水素エネルギー研究フィールド」から供給されています。

一般の燃料電池車も利用が可能で、2024年秋ごろには、年中無休の24時間営業となる予定です。

■日本エア・リキード島田和明さん

「色々なところ(候補地)を見ている中でも、ポテンシャルの高さが福島県本宮市にはあると、既存のサプライヤーとも連携しながら水素サプライチェーンを強くしていきたいと思っている」

本宮市など、中通りの中部は、首都圏からの日帰り圏内ですし、東北の玄関口でもあります。

本宮市で水素を供給できるのは、東日本の交通網を水素で支えるうえでは立地も良いということです。

県内では、カーボンニュートラルに取り組む企業が、60台の燃料電池トラックを今後導入する予定で、県内での水素需要にも応えられそうです。