みなさんは、月にどれくらい残業をしていますか?残業はできるならしたくないという人も、少しでも稼ぎたいから残業は大歓迎という人もいらっしゃると思います。   2019年4月から施行された、働き方改革関連法。この法の成立により、残業時間については、原則として月45時間・年360時間という上限規制が導入されました。現在の日本の残業時間や残業代は、どのようになっているのでしょうか。   オープンワーク株式会社が発表した、「『日本の残業時間』四半期速報」(2019年10-12月集計)(※1)を見ていきましょう。  

日本の残業時間はここ5年でこんなに減っている!

【日本の月間平均残業時間】
<2014年>
・1〜3月 :45.09
・4〜6月 :44.36
・7〜9月 :43.93
・10〜12月:43.32
 
<2019年>
・1〜3月 :26.79
・4〜6月 :26.27
・7〜9月 :25.62
・10〜12月:25.76
 
残業時間の平均は、2014年から毎年減少傾向にあります。5年前と比べると、1ヶ月の残業時間は20時間ほど減っている計算になります。2014年の残業時間は、働き方改革で定められている上限時間とほぼ同じと考えると、その頃の日本人はかなり残業していたということがわかります。
 
ちなみに、2019年10〜12月は、その前の7〜9月の調査に比べて少し残業時間が延びています。いったいどんな業種がそんなに残業をしているのでしょうか?業種別の月間平均残業時間を見てみましょう。
 
【業種別の月間平均残業時間(2019年10〜12月)】
1位:コンサルティング 38.43
2位:マスコミ 38.07
3位:不動産・建設 34.73
4位:行政機関、社団法人、学校法人 25.62
5位:メーカー・商社 25.24
 
残業時間のランキングは上記のとおり。TOP3は、時折順番が入れ替わることはあっても、ここ5年はこの3業種で固定されています。
 
前回の調査(2019年7〜9月)より残業時間が増えているのは、「金融」「IT・通信・インターネット」「マスコミ」「メーカー・商社」「サービス、小売、外食」でした。中でも一番増えていたのがマスコミで前回調査より2.38時間増加しています。
 
消費増税や即位の礼など、世間が注目する話題がこの時期に続いたことにより、マスコミ業界は多忙だったのかもしれませんね。
 

残業代は5年前と大差なし……?

では、残業代についてはどうなっているのでしょうか。厚生労働省の毎月勤労統計調査(※2)で、2014年11月と2019年11月の残業代を比較してみましょう。
 
【月間現金給与額-所定外給与】
<2014年>
・11月:2万0196円
 
<2019年>
・11月:2万0276円
 
あれだけ平均残業時間が違うのに、実際に支払われた残業代を比べてみると、意外と差がないことに驚きます。
 
これは推測ですが、以前は、固定残業代は支給されているものの、残業が増えても手当がつかなかったり、いわゆるサービス残業が横行していたりというケースが多かった可能性もあるのではないでしょうか。
 
数年前から働き方改革のムーブメントが起こり、関連法も成立した昨今、働く人たちの環境がよりよくなるよう期待したいですね。
 

働き方改革を推進する国家公務員の残業は?

民間の残業時間が減ってきているのはわかりました。では、働き方改革を推進する国家公務員の残業の実態はどうなっているのでしょうか。オープンワーク株式会社が発表した「国家公務員の残業時間ランキング」(※3)をチェックしてみましょう。
 
【国家公務員の残業時間ランキング(月間残業時間)】
1位:財務省    72.59
2位:文部科学省  72.43
3位:経済産業省  70.16
4位:総務省    61.48
5位:内閣府    60.68
15位:厚生労働省 45.76
 
トップ5は上記のとおり。いずれも驚きの残業時間を記録しています。働き方改革を担う厚生労働省でさえ、月間の残業時間が上限の45時間を超えているのですから、皮肉なものです。
 
国会対応に多くの時間が割かれたり、災害時などに緊急の対応も求められたりするため、国家公務員の働き方改革はなかなか実現しないのが現状なのでしょうか。民間も、公務員も、国民すべての残業時間を減らし、ワークライフバランスをかなえ、働き方改革を成功に導く……。これが、いまの日本の課題なのかもしれません。
 
出典



 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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