NYの視点:米6月JOLT過去最高、労働市場のスラックが一段と改善

米労働省が発表した最新6月のJOLT求人件数は616.3万件と、予想を上回り、過去最高に達した。イエレン議長が労働市場のたるみ、スラックを判断する上で使用しているダッシュボードの9項目のうち、6項目が金融危機以前の水準に戻し、労働市場のたるみが一段と改善した証拠となった。米労働省が発表した7月の雇用統計も、失業率が2001年以降16年ぶり低水準となったほか非農業部門雇用者数も前月比で+20.9万人と6月に続2ヶ月連続で予想外に20万人超えの伸びとなるなど、労働市場がFOMCの目標である最大雇用に一段と近づいた新たな証拠となった。結果は、連邦公開市場委員会(FOMC)が計画している年内の追加利上げや早くて9月のバランスシート縮小の軌道を正当化し、ドルの支援材料となる。



JOLT求人件指数の項目の中でも労働者の市場への自信を表明すると、イエレン議長が最も注視している自発的退職者数は313万人と、前月比321万人から減少。退職率(Quits rate)の最新6月分は2.1%と、5月2.2%から小幅低下したが、金融危機以前の水準は維持した。解雇者は170万人と、167万人から増加。解雇率(Layoffs/discharges rate)は1.2%と、5月から小幅上昇した。しかし、依然危機前の1.4%を下回っている。過去最高に達した求人件数に対して、採用ペースは伸び悩んでいる。採用者数は545.9万人から535.6万人に減少。採用率(Hiring rate)は3.7%と、5月と同水準で依然危機前の 3.8%を下回ったまま。賃金動向にも影響している可能性がある。



米7月雇用統計では、フルタイムの仕事を探しているが経済的な理由で臨時的な職に就いている人、職探しを完全に諦めた人を含む広義の失業率(U-6)が8.6%と、6月から横ばい。金融危機前の水準である 8.8%は下回った。労働参加率は62.9%と、いまだに危機前の66.1%には程遠いが、6月62.8%から小幅上昇した。長期失業者の割合は依然全体の4割を占めていることはマイナス材料となる。



■イエレンFRB議長の雇用たるみダッシュボード(最新)



◎危機前に比べ状態が改善                   金融危機前の水準

6月解雇率(Layoffs/discharges rate):1.2%(5月1.1%)     1.4%

7月失業率(Unemploynent rate):4.3%(6月4.3%)         5%

6月求人率(Job openings rate):4.0 %(5月3.8%)         3%

6月退職率(Quits rate):2.1%(5月2.2%)            2.1%

7月広義の失業率(U-6):8.6%(6月8.6 %)                8.8%

7月雇用者数(Nonfirm payrolls):+20.9万人(6月+23.1万人) +16.18万人



◎状態が危機前より依然悪い

7月長期失業率:39.8%(6月38.1%、2016年41.8%)            19.1%

7月労働参加率:62.9%(6月62.8%)                    66.1%

6月採用率(Hiring rate):3.7%(5月3.7%)           3.8%

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