イギリスのEU離脱が漸く確定的となったことを受けて、イギリスによる将来的なTPP参加の可能性が報じられるなど、経済圏にも動きが出始めた。イギリスもTPP加盟に向けて検討を重ねており、「An information pack for the Consultation relating to the UK potentially seeking accession to the Comprehensive and Progressive Agreement for Trans-Pacific Partnership」などを公表している。



現在28ヵ国が加盟するEUは、人口5億人、世界GDPの2割超に相当する経済圏である一方、11ヵ国が加盟するTPPは、人口5億人、世界GDPの13~14%に相当する経済圏である。ともに一大経済圏のEUとTPPであるが、その性質は一線を画す。



経済面ではEUとドイツはほぼ相似形である。EUの貿易黒字の多くはドイツが稼ぐなど、EUにおけるドイツの存在感は圧倒的である。このようにEUはドイツを中心とした経済的、半政治的なまとまりによる存在感を特徴とする。一方で、TPPにイギリスを加えた経済圏の域外貿易収支は899億ドルの赤字となる。TPP は「EUにおけるドイツ」のような牽引役を持たない「分散型」というのが特徴と言えるだろう。