World Gold Councilが「2019年の金市場」をまとめている。2019年通年の金供給は4,776トン、金需要は4,356トンであり、全体では供給超過となったようだ。供給面では、鉱山からの産出が前年比1%減となったが、リサイクルとヘッジ売りの影響が上回り、全体では前年比2%の増加となった。一方の需要は前年比1%減であった。ETFなどの投資需要は増加したが、年後半に(宝飾品などの)消費者需要が鈍化したことが影響したと見られる。



中央銀行からの需要は前年から5.9トン減少した。ただし、購入量の水準は650.3トンと過去50年で2番目となる(ちなみに購入量が最大であったのは2018年であった)。2019年に金準備を増加させた国は、ロシア、ポーランド、中国、トルコ、カザフスタン、インドなど、減少させた国は、オーストラリア、ドイツなどであった。ロシアと中国は、米国債保有を減らしてきたという点で共通している。一方で金準備を増加させている点も共通していることから、「米ドル離れ」を着実に進めようとしていると見ることもできるだろう。