為替週間見通し:強弱材料混在、115円前後でもみあう展開か

■ドル反落、次期米政権の通商政策への懸念強まる



先週のドル・円相場は反落。トランプ次期政権による景気刺激策によって米経済成長率は高まるとの期待は後退していないものの、11日に行われたトランプ次期米大統領の記者会見で経済政策などの詳細について言及しなかったことや保護主義的な通商政策に対する市場の懸念が強まり、ポジション調整的なドル売り・円買いが広がった。ドル・円は12日の欧米市場で昨年12月8日以来となる113円76銭まで下落した。



13日に発表された12月米小売売上高は前月比+0.6%で市場予想をやや下回ったが、その後発表された1月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値の1年先の期待インフレ率は12月の2.2%から2.6%に上昇、5年先の期待インフレ率は前月の2.3%から2.5%に上昇したことから、米長期債利回りは下げ止まり、リスク回避的なドル売りは一服した。取引レンジ:113円76銭-117円53銭。



■強弱材料混在、115円前後でもみあう展開か



今週のドル・円は115円前後でもみあう展開が予想される。昨年11月8日の米大統領選以降の急激なドル高を調整する動きはトランプ氏が大統領に正式就任する20日まで続く可能性がある。トランプ次期政権については減税やインフラ整備などを重点化した景気刺激策が期待される反面、保護主義的な通商政策に対する市場の警戒感は残されており、ドルの強弱材料(売買要因)は混在していることから、ドル・円相場が一方向に大きく動く可能性は低いとみられる。



通商政策について、トランプ次期大統領は「米国向け製品を製造する海外工場を拡充すれば多額の国境税を課す」とツイートした。米企業に対して独自の輸入税を課すことは法的に困難であるとみられているが、次期政権の通商政策の詳細が明らかになるまでは、保護主義的な通商政策に対する市場の懸念は払しょくされず、米国株式は伸び悩む可能性があることから、リスク回避的なドル売り・円買いがやや強まる展開もあり得る。



一方、連邦準備制度理事会(FRB)による追加利上げ期待を背景としたドル買いは縮小せず、金利差拡大を見込んだドル買いは継続するとみられる。18日に発表される米12月消費者物価コア指数(コアCPI)が市場予想を上回った場合、早期追加利上げの思惑が広がり、ドル買いに振れやすい見通し。利上げペースに関しては当局者の間で見解が異なるものの、インフレ指標の改善はドルをサポートしよう。



【米・12月消費者物価指数(CPI)】(18日発表予定)

18日発表の12月消費者物価コア指数(CPI)は前年比+2.1%で11月実績と同水準になると予想されている。予想通りならば、年3回の利上げ見通しを裏付ける内容になるとみられており、ドル買い要因となりそうだ。



【イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長講演】(18日、19日)

18日と19日にイエレンFRB議長の講演が予定されている。利上げペースに関して米連邦公開市場委員会(FOMC)のメンバーの間で見解は分かれているが、追加利上げについて前向きな見解が示された場合、ドル買いを促す可能性がある。ただし、20日のトランプ政権発足を直前に控えており、次期政権の経済政策などには言及しないとみられる。



【トランプ大統領就任式】(20日)

トランプ次期米大統領の就任式が20日に行われる。宣誓や演説が行われるが、就任演説で経済・外交分野の政策について具体的に述べることはないとみられており、演説内容は材料視されない見込み。



予想レンジ:113円00銭-117円00銭

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