国内株式市場見通し:需給悪化警戒も外部リスクを避けた中小型株物色に向かうか

先週の日経平均は下落。決算発表がピークを迎えるなか、北朝鮮を巡る地政学リスクを警戒する流れから、利益確定の売りが強まっており、日経平均はこれまでのもち合いレンジを下放れている。北朝鮮が「グアム周辺の攻撃検討」と威嚇する報道が伝えられるなか、9日の日経平均は一時300円を超える下げとなり、約2ヶ月ぶりの下落幅となった。同日の米国市場も地政学リスクの高まりが嫌気されてNYダウは200ドルを超える下落となったほか、トランプ大統領は「グアムに何かしたら、誰も見たことのないようなことが起きる」と述べ、弾道ミサイルを発射すれば対抗措置を取る可能性を示唆するなど、米国と北朝鮮との緊張がポジション圧縮に向かわせていた。



今週も引き続き、北朝鮮を巡る地政学リスクへの警戒がくすぶることになり、これが上値の重石になろう。また、海外勢は9月のレイバーデーまでは夏季休暇となるため、商いは膨らみづらい。米議会も夏休みからオバマケア改廃案や税制改革、雇用創出につながるインフラ投資計画といった進展はないため、手掛かり材料に欠ける。米国ではニューヨーク連銀製造業景気指数(8月)、小売売上高(7月)、住宅着工件数(7月)、フィラデルフィア連銀製造業景況指数(8月)、鉱工業生産指数(7月)、さらに連邦公開市場委員会(FOMC)議事録公表といった経済動向を見るうえで重要な指標の発表等が予定されているが、北朝鮮情勢が落ち着きを見せない中では、利益確定の流れが優勢になりやすいとみられる。



とはいえ、決算発表がピークを通過するなか、個人主体の売買は活発化しやすい。お盆休みとなるため、短期筋の資金流入などが株価の変動要因として意識されやすいだろう。マザーズ指数は先週、支持線として意識されていた75日線をあっさり割り込み、需給状況が悪化している。ただ、大幅な下げによって一気に需給整理が進捗している可能性があるほか、地政学リスクが高まるなか、外部環境に左右され難い銘柄を選択する中で、新興市場の中小型株には押し目狙いの流れが意識されやすいだろう。ゲーム株等の一角は大きく調整をみせているが、これらが見直し対象としてリバウンドをみせてくるようだと、センチメントは改善方向に向かうとみられる。



そのほか、日経平均の価格帯別出来高では、商いの積み上がっていた20000-20200円のレンジを下放れる格好となり、今後は20000円接近での戻り待ちの売り圧力が警戒されやすい。一方で下値は、19000-19500円処で積み上がりがみられており、週初はこの水準を試す展開になる。売り一巡後に19500円近辺での底堅さがみられてくるようだと、選別物色ながらも押し目を拾う流れが意識されてくるとみておきたい。もっとも、19000円を割り込んでくると、商いの薄い処になるため、4月安値水準を窺うトレンドが警戒されてくる。まずは海外勢の買いが観測されるのをしばらくは見極めることになりそうだ。



その他の経済指標では、14日に4-6月期の国内総生産(GDP)速報値のほか、7月の中国の鉱工業生産、小売売上高、固定資産投資が発表される。個人主体の売買により、経済指標の結果を受けた為替動向などに、敏感に反応しやすい面もありそうだ。

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