新興市場見通し:12月IPOのBBスタート、足元堅調な中小型株の重しにも

先週の新興市場では、マザーズ指数や日経ジャスダック平均が強い動きを見せた。日経平均が22000円台で一進一退の展開となるなか、中小型の人気株に短期の値幅取り狙いの物色が向かった。ただ、マザーズ主力株の一角などは軟調で、投資家が銘柄選別色を強めていることが窺えた。なお、週間の騰落率は、日経平均が+0.7%であったのに対して、マザーズ指数は+2.6%、日経ジャスダック平均は+3.2%だった。



個別では、ミクシィ<2121>が週間で5.0%安、そーせいグループ<4565>が同6.0%安となる一方、サイバーダイン<7779>が同4.0%高となるなどマザーズ時価総額上位は高安まちまちだった。PKSHA Technology<3993>は同17.2%高と強いリバウンドを見せた。売買代金上位では、19年12月期に営業黒字化する計画と報じられたソレイジア・ファーマ<4597>のほか、人気が続くフィル・カンパニー<3267>や力の源HD<3561>などが大きく買われた。また、ヤフー<4689>などとの新サービスでの連携を発表したマーケットエンタープライズ<3135>が週間のマザーズ上昇率トップだった。一方で大きく売り込まれた銘柄は見られなかった。ジャスダックでは、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が同13.9%高と大きく上昇した。一部証券会社の新規高評価が観測されている。セリア<2782>などその他主力株も全般堅調だった。売買代金上位では、量子コンピューター関連のエヌエフ回路設計ブロック<6864>、有機EL関連の大阪油化工業<4124>などが大幅高となり、テーマ株物色が活発だった。また、YKT<2693>が前週末比で2倍高となり、ジャスダック上昇率トップとなった。反面、新株式の発行等による資金調達を発表したシンデン・ハイテックス<3131>などが売られた。IPOでは、11月21日上場のサインポスト<3996>が公開価格の約3.9倍となる高い初値を付けた。



今週の新興市場では、マザーズ指数や日経ジャスダック平均の上昇が鈍る可能性がある。日経平均は新規の上値追い材料に乏しく、こう着感を強めている。引き続き値幅取り狙いの物色は中小型株に向かいやすいだろう。しかし、今週からSG HD<9143>など12月IPOのブックビルディング(BB)が本格的にスタートするため、個人投資家の資金拘束がネックになると考えられる。



今週は、11月30日に東和フードサービス<3329>、はてな<3930>、トリケミカル研究所<4369>、ACCESS<4813>、12月1日にピープル<7865>などが決算発表を予定している。半導体向け材料の好調が続くトリケミカルなどの決算が注目されるだろう。また、11月29日からは「2017国際ロボット展」が開催されるため、ハーモニックなど関連銘柄の動向も注視したい。



IPO関連では、11月28日にポエック<9264>と幸和製作所<7807>がジャスダックへ、クックビズ<6558>がマザーズへ、11月29日にトレードワークス<3997>がジャスダックへそれぞれ新規上場する。インターネット・IT関連となるクックビズやトレードワークスの人気が高いようだが、他の2社も堅調な初値形成が期待される。なお、先週はABホテル<6565>(12月25日、ジャスダック及び名証2部)など3社の新規上場が発表されている。12月のIPO件数は計23社となった。

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