米国株式市場見通し:自動車関税を巡る攻防が山場を迎える

引き続き、貿易摩擦を巡る先行き不透明感は残るが、先週のパウエルFRB議長による議会証言やベージュブックの内容から米国経済の堅調さが確認されたことで、株式相場も安定しつつある。今週は、25日に開催されるEU首脳会談での自動車・自動車部品に対する関税導入に関する交渉が最大の注目点となる。既にEUやカナダからは米国に対する報復措置が提案されており、仮に交渉が決裂した場合、貿易摩擦を巡る先行き懸念が急速に高まるだろう。



今週も多数の企業決算の発表が予定されている。検索大手のアルファベット(23日)、オートバイメーカーのハーレー・ダビッドソン(24日)、通信大手のベライゾンやAT&T(24日)、飲料メーカーのコカコーラ(25日)、自動車のゼネラル・モーターズやフォード(25日)、航空機メーカーのボーイング(25日)、半導体のクアルコム(25日)やインテル(26日)、製薬のギリアド・サイエンシズ(25日)、SNSのフェイスブック(25日)、ケーブルテレビのコムキャスト(26日)、ファストフードのマクドナルドやチポトレ・メキシカン・グリル(26日)、ネット小売のアマゾン(26日)、短文投稿サイトのツイッター(27日)、エネルギーのシェブロンやエクソン・モービル(27日)などの決算発表が控えている。相場全体の牽引役となっており、過去最高値圏で推移するハイテク大型株のアマゾン、アルファベット、フェイスブックの決算には特に注目が集まっている。また、ハーレー・ダビッドソンは、欧州連合(EU)の報復関税を受けて生産拠点を欧州に移転する方針を示したものの、トランプ大統領が輸入バイクへの関税賦課を示唆するなど圧力を強めており、今後の経営戦略の発表に注目が集まりそうだ。コムキャストは、同業21世紀フォックスの一部事業の買収から撤退した一方、ニュース専門放送局のスカイ・ニュースの買収で同社と争うことになる。財務負担による業績への影響を見極めたい。



20日時点のファクトセット社の集計によるとS&P500構成銘柄の17%が決算発表を終了し、87%が利益、77%が売上高のアナリスト予想を上回った。全体では、先月末時点で20%の増益が予想に対して、足元で20.8%の増益見通しへとやや改善した。バンク・オブ・アメリカ、ゴールドマンサックス、モルガンスタンレーの金融大手で業績成長が見られたことが主因だ。



経済指標では、6月中古住宅販売件数(23日)、7月マークイット米国製造業PMI(24日)、6月新築住宅販売件数(25日)、6月耐久財受注(26日)、6月卸売在庫(26日)、4-6月期GDP速報値(27日)などの発表が予定されている。耐久財受注は5月に航空機を除いたコア資本財が減少しているが、鉄鋼・アルミニウムに対する輸入関税や通商問題を巡る緊張による悪影響が確認されれば、4-6月期の経済成長への懸念が高まるだろう。



(Horiko Capital Management LLC)


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