29日の日経平均は大幅に下落。517.04円安の21995.04円(出来高概算12億4900万株)で取引を終えた。終値での22000円割れは6月15日以来、2週間ぶりとなった。米国では全米規模で新型コロナウイルス感染者数が増加しており、再開した経済活動に影響が出るのではないかという懸念から売り先行の展開となった。売り一巡後はもち合いが続いていたが、後場に入ると下げ幅を拡大しており、後場半ばに22000円を割り込んでいる。その後はやや下げ幅を縮める局面もみられたが、大引けにかけては再び売り直されており、終値での22000円割れとなった。



東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1600を超えており、全体の7割を占めている。セクターでは、東証33業種すべてが下げており、鉄鋼、鉱業の下落率が3%を超えたほか、その他金融、空運、保険、非鉄金属、ガラス土石、不動産、陸運、海運の弱さが目立つ。指数インパクトの大きいところでは日経平均構成銘柄において、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、テルモ<4543>、KDDI<9433>、京セラ<6971>が重石に。一方で上昇は明治HD<2269>、ヤマトHD<9064>など10銘柄にとどまっている。



日経平均は約2週間ぶりに22000円を下回った。テクニカル面では25日線を割り込んでおり、明日は200日線レベルでの攻防となろう。同線での踏ん張りをみせてくるようであれば押し目買いの動きが強まる可能性があるが、これを「割り込んでくるようだと、6月半ばに付けた安値21500円近辺が意識されてくる。日銀のETF買い入れへの思惑が高まっていたが、それ以上に売り方の需給が多かったことであり、2万円辺りまでは出来高は薄く、真空地帯でもあることから、売り仕掛けの流れが強まる可能性には注視しておく必要がありそうだ。



また、中国の全国人民代表大会常務委員会で28日から香港に対する「国家安全維持法案」の審議が始まっている。30日に可決され、香港返還の23周年記念日にあたる7月1日の施行という観測も広がっており、アジア市場の動向も気掛かりとなる。強いトレンドが継続していた銘柄等には利益確定を急ぐ動きも警戒視されるが、まずは200日線レベルや直近安値水準での底入れを見極める必要がありそうだ。