■株式相場見通し



予想レンジ:上限27000-下限26200円



来週の日経平均は好需給を背景に27000円をにらんだ堅調な展開が見込まれる。NTTドコモ<9437>のTOB(株式公開買い付け)に絡んだリバランスによる買いは、ほぼ一巡したとみられているが、30日から12月7日にかけては約4兆円規模と推定される9月中間期の配当金支払いがピークを迎え再投資需要が本格化する。また、12月11日のメジャーSQに向けて積み上がった裁定売り残の反対売買も期待されよう。似たような需給関係にあった今年6月上旬の場面では、メジャーSQに向けて日経平均は月初から6日続伸し約1300円上げた経緯がある。



このほか、29日から1日にかけてはブラックフライデーおよびサイバーマンデーの売上速報が出てくることが予想され、好調な商戦結果が市場のセンチメントを明るくする可能性がある。一方、テクニカル的には、高値圏で長い上ヒゲを伴う25日の陰線で天井形成感も表れた。しかし、これまでもこうした高値警戒を醸成させる場面の出現の都度、売り方が担がれる展開が続いてきており、明確な売りシグナルが出るまでは強気を維持するのが妥当だろう。



世界的な金融緩和が継続している状況に変化はなく、一時的な相場下振れがあっても下値で買いが入る可能性が高い。12月11日のメジャーSQまではリスクオン相場が期待される。ただし、新型コロナ感染拡大規模と感染対策は、引き続き警戒材料として底流に存在する。ワクチン開発についても、プラス面だけでなく副作用などマイナス材料の出現にも要注意だ。このほか、短期的な波乱要素として、30日から1日にかけて開催されるOPEC総会を受けての原油市況、発表が多い米経済指標などがあるが、現状において大きな懸念は見込まれていない。





■為替市場見通し



来週のドル・円は下げ渋りか。米国での新型コロナウイルス急拡大を背景に、制限強化による景気減速への懸念は消えていない。米国株式が下落し、安全資産である米国債への資金シフトが観測された場合、リスクオフのドル買いが見込まれる。米国内でのコロナ感染が急速に拡大し、各州は制限強化に乗り出している。ミシガン州やミネソタ州では高校や大学、娯楽施設をクリスマス前までをメドに閉鎖。当局は感染がさらに拡大する可能性があると警告しており、経済への影響は避けられないもよう。



直近発表の経済指標では、11月マークイット製造業、サービス業購買担当者景気指数(PMI)は堅調だったものの、10月小売売上高や11月CB消費者信頼感指数などは市場予想を下回っている。雇用関連指標である新規失業保険申請件数は高止まりしており、12月4日発表の11月雇用統計で雇用回復ペースの鈍化が示された場合、金融緩和観測が広がりやすい。米連邦準備制度理事会(FRB)は12月15-16日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利の据え置きを決定する公算だが、11月開催分の議事要旨では資産購入プログラムの対象年限の長期化が議論されたことが判明しており、今後のガイダンス強化が見込まれる。



12月10日に開かれる欧州中央銀行(ECB)の理事会で、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)と条件付き長期リファイナンスオペ(TLTRO)の拡大(追加緩和)が決定されるとの見方が多い。ECBによる追加緩和は織り込み済みとの見方が多いが、ユーロ買い・ドル売りが多少弱まる可能性があるため、ドル安・円高の圧力はやや弱まろう。





■来週の注目スケジュール



11月30日(月):日・鉱工業生産指数(10月)、日・住宅着工件数(10月)、中・製造業PMI(11月)、欧・ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が講演など

12月1日(火):日・製造業PMI(11月)、日・自動車販売台数(11月)、中・財新製造業PMI(11月)、米・ISM製造業景況指数(11月)、米・ムニューシン財務長官とパウエル連邦準備制度理事会(FRB)が上院銀行委員会で証言など

12月2日(水):日・消費者態度指数(11月)、米・ADP全米雇用報告(11月)、米・財務長官とFRB議長が下院金融委員会で証言など

12月3日(木):日・サービス業PMI(11月)、中・財新サービス業PMI(11月)、米・ISM非製造業景況指数(11月)など

12月4日(金):米・失業率(11月)/非農業部門雇用者数(11月)、米・製造業受注(10月)など