BBT Research Memo(7):バイリンガルプリスクール2校の新設などにより先行投資費用が拡大

■今後の見通し



1. 2020年3月期の業績見通し

ビジネス・ブレークスルー<2464>の2020年3月期の連結業績は、売上高が前期比4.8%増の5,616百万円、営業利益が同37.9%減の284百万円、経常利益が同37.2%減の289百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同40.5%減の142百万円と増収減益を見込んでいる。売上高についてはプラットフォームサービス事業を中心に増収となるものの、バイリンガルプリスクールで2校の新規開設を計画しており、投資費用として2億円弱を見込んでいるほか、2019年5月に株式取得のインターナショナルスクール「Little Angels International School」(三鷹市)の投資費用等が増加すること、また、リカレント教育プログラムの本格なプロモーションの実施から広告宣伝費についても前期比で約1億円積増すことが減益要因となる。なお、「Little Angels International School」の取得については、発表された会社計画に含まれていないものと予想する。



バイリンガルプリスクールの新規2校については候補地の目途が付いており、このうち1校は2020年3月の開校を目指している。また、2校目については2020年秋から冬頃の開校を目指しているが、行政の認可時期によって前後する可能性がある。定員数はいずれも120〜130名程度で、1校当たりの投資額は約150百万円を見込んでいる。2校目の投資費用については2020年3月期の第4四半期以降、発生する見込みで150百万円のうち

2〜3割を予算計上している。



(1)マネジメント教育サービス事業

マネジメント教育サービス事業については売上高で前期比横ばい、セグメント利益は減益で計画している。法人向け教育サービスについては前期比11%増収と好調を持続するが、BBT大学/大学院の生徒数減少による個人向け教育サービスの減収で相殺される格好となる。2019年春の入学生徒数はBBT大学、BBT大学大学院いずれも前年同期を若干下回る見込みである。このうち、BBT大学については学生との接点強化により復学者の増加と休学者の減少傾向が顕著となってきており、2019年4月時点で総生徒数が前年比で増加に転じるなど明るい兆しが見え始めている。



また、リカレント教育プログラムとして、2019年7月より新規開講する「リカレントスタートプログラム」の売上増も期待でき、同事業セグメントの計画は上振れする可能性もあると弊社では見ている。「リカレントスタートプログラム」の特徴は、受講希望者の事前カルテや面談(希望者)等から、個々人に適したカリキュラムを設計し、AirSearch※による映像コンテンツの視聴とケース演習(実践的問題解決アプローチ手法の体得)の実施を経て、最後に自身のビジョンや今後のキャリアを見直すワークショップ(対面型、任意)を行うプログラムとなっている(受講期間3ヶ月、受講料金9万円)。



※AirSearchはBBTが制作してきた5千時間超の経営コンテンツの映像視聴ができるライブラリサービス。





同社では今後の市場拡大が予想されるリカレント教育サービスにおいてトップブランドを目指していく考えで、2019年4月よりリカレントプロジェクトチームを新たに組織化するなど営業体制も強化している。同チームはコアメンバー3名と担当役員1名、サポートスタッフ1〜2名の体制で、今後のマーケティング施策など同チームで方針を決定していくことになる。認知度向上施策として「リカレント教育のBBT」という新たなロゴも作成し、広告宣伝費も約50百万円を予算に計上するなど、BtoC向け(個人向け)教育サービス事業の拡大に向けた取り組みを一段と強化していく方針となっている。



(2)経営コンテンツメディアサービス事業

経営コンテンツメディアサービス事業は増収増益となる見通し。「ビジネス・ブレークスルー チャネル」の契約者数が「Amazon Fire TV」に移行してから増加に転じ始めていること、また、放送費用がCS放送から「Amazon Fire TV」に切り替えたことで、20〜30百万円減少することが要因となっている。アルムナイサービスも含めて同事業はコンテンツの二次利用となるため収益性も高く、増収による利益貢献も大きくなるだけに今後の動向が注目される。



(3)プラットフォームサービス事業

プラットフォームサービス事業については、売上高で前期比10%台の増収となる一方、セグメント利益は若干の減益で計画している。前述したように新規開設のための投資費用等を計画に織り込んでいることが要因となっている。既存校については引き続き順調で、「AJB晴海キャンパス」「AJB芝浦キャンパス」は4月以降も定員充足率で約8〜9割と高水準を維持しているほか、「AJB早稲田キャンパス」は約9割に達している。「AJB三鷹キャンパス」についても1〜3歳児のクラスについては既に定員に達しており、開校2年目で黒字化が見える状況になっている。



2019年5月にグループ化した「Little Angels International School」は、定員数で200人が収容可能な校舎だが、現在の在籍生徒数は約80名にとどまっている。プリスクールから高等部までを対象としており、年間売上高は約1億円、営業利益はゼロ圏となっているが、生徒の受入れ余枠は十分にあり今後の生徒数増加により確実な利益貢献が見込まれる。



「A-JIS光が丘キャンパス」については、今後2〜3年をかけて建物の改装・改修を行い、収容定員数を約15%増強(約75名増)する計画となっている。というのも、バイリンガルプリスクールの各拠点からの入学申込者が増加しており、2020年以降は定員オーバーになることが確実視されているためだ。プリスクールの卒園生のうち「A-JIS光が丘キャンパス」に入学を希望する生徒の比率は2018年度が全体の10%だったのに対して、2019年度は37%まで上昇し、外部からの受入れが出来なくなる状況にまでなっている。現在、プリスクールは6拠点だが、今後も拠点数は拡大していく計画となっており、キャンパスの拡大が喫緊の課題となっていた。設備投資額は350百万円でスクールイヤーの開始時期(8月)に合わせて、2020年と2021年に段階的に定員数を増やしていく計画となっている。なお、バイリンガルプリスクールの卒園生(3月卒園)の場合、インターナショナルスクールが始まる8月までに4カ月余りの空白期間ができることになるが、当該期間はA-JISによるブリッジプログラムを希望者に提供するなどAJIS入学まで選択肢が用意されているという。



また、新たな事業として、2018年10月に子会社のアオバが文部科学省より「国際バカロレアに関する国内推進体制の整備」事業を受託し(最大5年度)、IB認定校や大学、企業等で構成する「文部科学省IB教育推進コンソーシアム」を創設、IBの普及に向けた様々な取り組みを行っている。具体的には、IBの認知度向上を目的に、IBに関する有識者(IB認定校の校長、大学教授、自治体教育長、企業経営者等)を集めたシンポジウムや研究会など各種イベントを開催しているほか、IB導入を検討する学校等に対する支援やIB教育の効果に関する調査研究を行っている。また、同社の「AirCampus®」にコミュニティサイトを開設し、IBに関心を持つ先生等のディスカッションの場として提供している。文部科学省では国内における国際バカロレア認定校200校を目標として掲げており(2019年5月現在で138校)、同社がその普及促進役の機能を果していることになる。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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