■要約



1. 世界のライフサイエンス研究の進歩・発展に貢献するバイオ専門商社

コスモ・バイオ<3386>は世界のライフサイエンス研究の進歩・発展に貢献する独立系のバイオ専門商社である。ライフサイエンスに関わる世界の大学・公的研究機関・検査機関・企業・病院などの研究室・検査室で使用される、研究用試薬・機器・消耗品・臨床検査薬の仕入れ(一部自社製造)及び国内外での販売を展開している。強みとしてはグローバルネットワーク(仕入れは全世界に約600社、国内販売は約200拠点の販売代理店網を構築)、業界最大級の品ぞろえ(約1,600万品目)、グループ内のメーカー機能等が挙げられ、最先端・高品質の製品や最新の技術情報でライフサイエンス研究者にサービスを提供している。



2. 成長ドライバーとして製造・自社受託サービスを拡大

成長ドライバーとして製造・自社受託サービスの拡大を推進している。仕入で充足できないニーズに対して「自ら作る、サービスを提供する」ことで、最新の製品・技術情報及びソリューションを提供する。特に2016年12月本格参入したペプチド合成・抗体受託製造(ペプチド・抗体作製サービス事業)、及び2019年7月開始した「鶏卵バイオリアクターを用いたタンパク質製造技術」を利用したタンパク質受託製造(鶏卵バイオリアクター事業)の拡大・収益化に注力している。鶏卵バイオリアクター事業では2019年10月、日本全薬工業(株)からゲノム編集ニワトリの作製を受託した。



3. 2019年12月期は計画超の大幅営業・経常増益

2019年12月期の連結業績は、売上高が2018年12月期比4.5%増の7,590百万円、営業利益が23.5%増の405百万円、経常利益が16.5%増の470百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が8.6%減の237百万円だった。売上高、営業利益、経常利益は計画を上回って着地し、大幅営業・経常増益だった。売上面では研究用試薬の拡販が牽引し、利益面では製造・自社受託サービス拡大によるプロダクトミックス変化も寄与した。利益性の高い製品・サービスの拡販で利益率向上が進展した形である。なお親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券評価損を計上したため計画を下回り、減益だった。配当は2018年12月期と同額の年間14円(第2四半期末6円、期末8円)とした。



4. 2020年12月期増収増益・増配予想

2020年12月期の連結業績予想は、売上高が2019年12月期比2.1%増の7,750百万円、営業利益が6.0%増の430百万円、経常利益が4.1%増の490百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が30.3%増の310百万円としている。主力の研究用試薬の拡販が製造・自社受託サービスも含めて、引き続き順調に推移する見込みだ。配当予想は4円増配の18円としている。増収増益・増配予想である。なお新型コロナウイルス感染拡大の影響については、需要期の第1四半期に大学・公的研究機関・検査機関・企業・病院などにおける研究活動が停滞すれば影響が懸念されるが、現時点では特に大きな影響はない見込みとしている。



5. 新中期経営計画で更なる高収益化目指す

前中期経営計画では製造・自社受託サービスのメーカー機能拡大を推進した。2017年12月期から2019年12月期の2期間で売上高の伸び率を見ると、仕入販売が104%、受託サービス仲介が102%だったのに対して、利益性の高い製造は113%、自社受託サービスは258%と大幅伸長している。新中期経営計画では、製造・自社受託サービスの拡大などで、更なる高収益化を目指す方針だ。ペプチド・抗体作製サービス事業は順調に拡大し、鶏卵バイオリアクター事業も本格展開で成長加速が期待される。成長ドライバーの製造・自社受託サービスが拡大して、中長期的に成長が期待される。



■Key Points

・世界のライフサイエンス研究の進歩・発展に貢献するバイオ専門商社

・成長ドライバーとして製造・自社受託サービスを拡大

・2020年12月期増収増益・増配予想



(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)