8日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比249.54ポイント(1.04%)高の24230.17ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が104.08ポイント(1.07%)高の9868.34ポイントとそろって反発した。売買代金は968億2000万香港ドルにやや拡大している(7日は865億5000万香港ドル)。



投資家のセンチメントが上向く流れ。中国商務部は8日、米中貿易問題を巡り劉鶴副首相が同日午前、米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表、ムニューシン米財務長官と電話会談したと発表した。「第1段階の通商合意」の履行で成果を上げるために、両国が努力することで一致。経済や公共衛生の協力関係強化なども話し合われた。USTRと米財務省は協議について、「良い進展がみられた」と声明している。新型コロナウイルス感染拡大の“責任論”を巡り、米国が対中圧力を強めていたが、双方はひとまず歩み寄りの姿勢を見せた形だ。香港の各指数は昨夜の米株高を好感した買いが先行。会談実施の報道を受け、上げ幅を広げた。



ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が5.1%高、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が4.0%高不動産開発香港大手の恒隆地産(101/HK)が3.1%高、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)と民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)がそろって2.7%高と上げが目立った。



セクター別では、中国の自動車が高い。上記した吉利汽車のほか、東風汽車集団(489/HK)が5.3%、長城汽車(2333/HK)が4.2%、広州汽車集団(2238/HK)が3.8%ずつ上昇した。各社の月次データでは、多くで販売持ち直しの兆しがみられている。直近では、広州汽車集団が7日引け後、今年4月の新車販売が前年同月比で6.1%増加しと報告。プラス成長に転じたのは10カ月ぶりだ。



港湾・海運関連セクターも物色される。天津港発展HD(3382/HK)が6.0%高、招商局港口HD(144/HK)が4.9%高、廈門国際港務(アモイ国際港務:3378/HK)が2.9%高、中遠海運HD(1919/HK)が2.4%高、中遠海運HD(1919/HK)が2.4%高、太平洋航運集団(2343/HK)が2.1%高で引けた。中国に続き、欧州の各国や米国の各州で経済活動の再開が始まるなか、世界貿易の持ち直しが期待されている。中国は米国産農産物の輸入を進める意向——などと伝わったことも貿易の回復を意識させた。



ゼネコンやセメント、建機などインフラ建設セクターもしっかり。中国建築国際集団(3311/HK)が4.2%高、中国交通建設(1800/HK)が1.4%高、中国鉄建(1186/HK)が1.3%高、華潤水泥HD(1313/HK)が4.2%高、中国建材(3323/HK)が3.0%高、中聯重科(1157/HK)が2.5%高と値を上げた。



本土市場も反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.83%高の2895.34ポイントで取引を終えた。ハイテク株が高い。自動車株、金融株、消費関連株、医薬品株、資源・素材株、不動産株、メディア関連株など幅広く買われた。



亜州リサーチ(株)