週明け29日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比248.71ポイント(1.01%)安の24301.28ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が95.49ポイント(0.97%)安の9757.69ポイントとそろって3日続落した。ハンセン指数は約2週ぶりの安値水準に落ち込んでいる。売買代金は1330億1900万香港ドルに拡大した(26日は961億1000万香港ドル)。



米中対立の激化が警戒される流れ。香港の統制を強化する「香港国家安全維持法」の草案は、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会で30日午前に採決される予定だ。複数の香港メディアによれば、同法案は可決され、香港返還記念日に当たる翌7月1日に施行される可能性が高いという。これに先立つ25日、米上院は香港の自治を損なう中国の当局者や企業、取引関係にある銀行に制裁を課す法案を全会一致で可決。中国の法案をけん制する立場を鮮明化した。



新型コロナ感染拡大「第2波」による経済回復の遅れも懸念される状況。食品卸売市場でクラスターが発生した北京市では27日、新規感染14人が確認された。当局は周辺部を含めて感染の早期封じ込めを急ぐ構え。北京近郊の河北省・保定市安新県では27日夜間から、住民50万人近くを対象とするロックダウン(都市封鎖)措置が講じられている。コロナ感染者数は世界的に増加傾向を示し、米国ではテキサス州などが感染拡大を防ぐため経済活動の規制を一部で強化した。



ハンセン指数の構成銘柄では、香港不動産系コングロマリットの太古A(スワイヤ・パシフィックA:19/HK)が4.7%安、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が3.9%安、通信キャリア最大手の中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)が3.0%安と下げが目立った。



セクター別では、中国の証券が安い。中信証券(6030/HK)が4.7%、中国銀河証券(6881/HK)と海通証券(6837/HK)がそろって4.4%、華泰証券(6886/HK)が3.7%、中信建投証券(CSCフィナンシャル:6066/HK)が2.8%、広発証券(1776/HK)が2.7%ずつ下落した。「金融当局は証券市場の発展を促すため、商業銀行に証券業務を認めることを検討中」と伝わったことを嫌気している。



中国自動車セクターもさえない。広州汽車集団(2238/HK)が5.6%安、東風汽車集団(489/HK)が4.7%安、吉利汽車HD(175/HK)が2.9%安、北京汽車(1958/HK)が2.6%安、華晨中国汽車HD(1114/HK)が2.2%安と値を下げた。



半導体や通信設備・工事など第5世代移動通信システム(5G)関連も売られる。中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が7.0%安、華虹半導体(1347/HK)が5.3%安、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が2.3%安、京信通信系統HD(2342/HK)が2.2%安、中国通信服務(552/HK)が1.9%安で引けた。



一方、端午節連休明けとなる本土市場は3日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.61%安の2961.52ポイントで取引を終えた。証券株が安い。不動産株、資源・素材株、保険株、ハイテク株、インフラ関連株、運輸株、自動車株なども売られた。半面、ヘルスケア株は高い。食品飲料株、発電株の一角も買われた。



亜州リサーチ(株)