双葉郡での再開37% 21事業所「条件整えば」 特養など介護48事業所

 東京電力福島第一原発事故前に双葉郡で介護サービスを提供していた特別養護老人ホームなど48事業所のうち、7月1日時点で地元町村で再開したのは18事業所(37・5%)と4割弱にとどまっている。地元以外で再開済みか休業中の事業所の7割に当たる21事業所は「条件が整えば地元で再開したい」とし、住民の帰還や職員の確保などを条件に挙げた。被災地の介護環境の回復に支援が必要な現状が浮き彫りになった。 8日、福島市で開いた避難地域の医療提供体制検討会で、県が調査結果を示した。調査は特別養護老人ホームのほか介護老人保健施設、居宅サービス、グループホームなど郡内58事業所を対象に実施し、82・7%に当たる48事業所が回答した。 地元で再開している事業所は昨年1月の前回調査から8事業所増えた。避難先など地元以外で事業を再開しているのは18事業所(37・5%)で10事業所の減。休業中は12事業所(25%)で2事業所減った。 条件が整えば地元で再開するとした21事業者のうち、複数回答で条件を聞いたところ、「住民帰還」が20事業者で最も多い。次いで「生活インフラの復旧・整備」が13事業者、「除染の完了」が9事業者と続いた。 具体的な支援策と要望などを自由に記載する欄には25件の回答があり、人材確保に関する内容が14件と半数超だった。「介護職はもとより、医師や看護師、リハビリなど各専門職の確保に難渋」(介護老人保健施設)、「介護支援専門員の人件費が確保できない」(居宅介護支援)などの声が目立った。「生業として成り立つ報酬内容に制度改正を望む」(居宅介護支援)など運営費への支援を求める意見もあった。 昨春に楢葉町で再開した特別養護老人ホーム・リリー園は県の就職準備金制度を活用し、県外から8人を採用するなど介護職員16人を確保した。現入所者22人に加え、待機者26人を受け入れるめどが立ったが、来年3月に町民の仮設住宅が供与期限を迎え、入所希望者の増加が見込まれる。永山初弥施設長は「今後も安定して働き手が集まるかは不透明。需要に応えるためにも若い世代が双葉郡の介護に安心して携わっていける支援を充実してほしい」と国に対応を求めている。   ◇  ◇ 避難地域の介護サービスを巡っては安倍晋三首相が7月、介護人材の確保を政府として支援する方針を表明した。県も2018(平成30)年度政府予算要望の重点項目に位置付け、就職準備金の拡大や運営費の支援などの措置を求めている。 県高齢福祉課は「政府に要求内容の必要性を粘り強く訴え、介護事業者への支援を充実させる」としている。

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