「あぶくま抄」【福島民報】

マダニにご用心(8月10日)ペットの犬や猫に食い付いて離れないマダニに驚かされた飼い主は多い。そのマダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」にかかった西日本の女性が、昨年夏に亡くなったことが分かった。SFTSに感染した野良猫にかみつかれて発症した初めての例だった。国内で人間のSFTS発症が最初に報告されたのは4年半前。発熱や意識障害などを引き起こす。先月末までに西日本で280人の発症が報告され、58人が尊い命を落とした。感染はマダニに直接かまれたためと考えられていた。本県をはじめ東日本では、患者が出ていない。県の担当者は「限られた地域のマダニが媒介するのでは」とみる。だが、油断は禁物。かまれただけで傷口が化膿[かのう]する恐れもある。折しも夏休み。キャンプ、ハイキングで森林や草むらにペットと一緒に入る家族連れもいるだろう。素肌の露出をできるだけ避けるために長袖、長ズボンを心掛けた方がよい。万が一、愛犬や愛猫が感染したら一大事だ。ペット用の駆除薬は日頃から欠かせない。人もペットも万全な対策で出掛けよう。夏の楽しい思い出づくりをマダニに邪魔されたくない。

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