東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の教訓を継承する特集展「震災遺産を考える−それぞれの9年−」は十一日、会津若松市の県立博物館で始まった。四月十二日まで。


 避難所にあった資料や、震災当時に新聞販売店から配達できなかった朝刊など震災遺産資料約百点を展示している。「人」をテーマに掲げ、これまで収集していた資料にゆかりがある県民七人に対し、同博物館の学芸員が話を聞き、その背景やそれぞれの震災後の歩みを合わせて紹介している。

 南相馬市小高区で酪農を営んでいた半杭一成さん(NPO法人懸の森みどりファーム理事長)の牛舎に残された牛がかじった柱を複製し、初めて公開した。震災と原発事故の記録や教訓を伝えるアーカイブ(記録庫)拠点施設「東日本大震災・原子力災害伝承館」で展示される予定の富岡町の避難者がメッセージを寄せた黒板なども並んでいる。

 初日の十一日は展示解説会を開いた。期間中、週末を中心に解説会を催す。浪江町で被災し、NPO法人WE21ジャパン青葉の代表を務めている伊藤まりさんを招き、三月一日午後一時半から講演会とトークイベント「ひなん暮らし−過去・現在・未来−」を開催する。三月二十日午後二時からは防災講座を開く。

 時間は午前九時半から午後五時までで観覧無料。二月二十四日を除く月曜日と同二十五日は休館。