会津地方やいわき市で教員をしながら東北各地で地理学・民俗学を研究した創価大名誉教授の故山口弥一郎さん(会津美里町出身)による資料を紹介するテーマ展「山口弥一郎のみた東北」は三月二十九日まで、会津若松市の県立博物館で開かれている。県立博物館の主催、磐梯町の後援。

 山口さんのノートや手帳、カード、調査資料を二〇一五(平成二十七)年から五年にわたり県立博物館と磐梯町が共同で整理し、約二千点を目録化した。テーマ展では約百点を展示している。山口さんが生きた時代を六つに分け、地域の暮らしに寄り添いながら残した記録を年代ごとに紹介している。

 山口さんは一九〇二(明治三十五)年に農家の長男として生まれた。県文化財保護審議会長などを務め、二〇〇〇年に九十七歳で死去した。教師として働きつつ、炭鉱集落などの研究を始めた。一九三三(昭和八)年の昭和三陸津波後、被災地に出向いて被害実態や復興の様子を調査した。集落の移動問題などについて分析した著書「津浪と村」は東日本大震災後に復刊され、広く読まれている。教員を辞めて農家として暮らし、その日常を研究する日々もあった。

 時間は午前九時半から午後五時まで。二十四日を除く月曜日と二十五日は休館。観覧料は一般・大学生二百八十円、高校生以下無料。三月二十九日午後一時半から「山口弥一郎先生を語ろう」と題したトークイベントを開く。同博物館の学芸員らが登壇する予定。

 問い合わせは同博物館 電話0242(28)6000へ。