クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で起きた新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)の集団感染を受け、県は十四日午後、陽性の患者二人を県内の感染症指定医療機関一カ所で受け入れたと発表した。厚生労働省の要請に基づく対応で、新型肺炎の患者が県内の医療機関に入院するのは初めて。二人が乗客と乗員のどちらかや容体、年代、国籍、性別、受け入れた医療機関名などは明らかにしていない。

 県によると、十三日午後五時ごろ、厚労省から「感染が確認された乗船者二人を福島県で受け入れてほしい」などと要請があり、県が同省と受け入れる医療機関を調整。二人は十四日午前に横浜港で下船後、厚労省が手配した救急車一台で正午ごろ現地を出発し、午後三時二十五分ごろに受け入れ先の医療機関に到着した。搬送途中や医療機関での混乱を避けるため、搬送を終えた上で発表した。

 患者の容体などを非公表とした理由について、県は個人情報の保護と受け入れた医療機関の混乱防止のためとしている。

 県によると、患者を収容した指定医療機関は空気が外に漏れない構造で、ウイルスが外部に流出しない「陰圧式」病室や専用入り口などの機能を備えている。一般病室とは隔離され、医療従事者や一般患者への二次感染を防ぐ医療環境が整っているとしている。

 県内では感染症指定医療機関に七病院が指定されており、休止中の県立大野病院を除く六病院に感染症病床が計三十二床ある。今後、患者をさらに受け入れる可能性について県は「県内で感染者が発生した場合に必要な病床数を確保する必要があり、要請を受けた段階で総合的に判断する」とした。二人の入院期間は現時点では未定で、退院時に公表するかどうかは国と協議する。