東京電力福島第一原発事故からの復興へと歩む広野町の日常を描いたドキュメンタリー映画「春を告げる町」は二十一日、東京・渋谷のユーロスペースで公開された。県内では、いわき市のまちポレいわきで四月三日から、福島市のフォーラム福島で五月一日からそれぞれ公開される。

 映画は二〇一七(平成二十九)年から二〇一八年にかけて町内などで撮影された。伝統行事の復活や農業の再生に取り組む町民の日々の営みを、町の美しい風景に乗せて丹念に描き出している。

 映画には、ふたば未来学園高演劇部の部員も出演。「復興とは何か」の答え探しに苦闘しながら一つの演劇作品を作り上げる過程が描かれている。生徒の青春の日々と町民の日常が重なり合い、未来への希望が感じられる作品になっている。

 制作には広野町も加わった。町復興企画課の小松和真課長は「当時の町民の不安や葛藤が誠実にとらえられている。町の記録としても大きな意味のある作品だ」と語った。