JAグループ東京電力原発事故農畜産物損害賠償対策県協議会は二十六日、福島市のJA福島ビルで総会を開き、東電が示した東電福島第一原発事故による二〇二〇(令和二)年一月以降分の農林業損害賠償案の受け入れを決めた。帰還困難区域内は原発事故発生前に得ていた年間利益を一年単位で一括支払いし、避難指示解除区域も農業環境が整っていない地域は帰還困難区域内と同等とし、一年単位で賠償する。

 賠償案は帰還困難区域内に加え、避難指示解除区域のうち(1)農地や周辺の水路が未整備(2)除染土壌の仮置きを継続している(3)作付け実証を行っている−の理由で営農ができない生産者が対象となる。

 解除区域で営農を再開していても、原発事故発生前より収量が落ちた生産者には減収分を支払う。二〇二一年以降も避難指示解除や農業環境の回復に至らない場合、一年ごとに損害額を確定させて賠償を続ける。

 東電は全対象者に営農意欲の有無を確認し、再開や継続を希望する生産者には将来的な営農計画の策定などを求めた上で一括賠償する。帰還困難区域内の生産者には前払いも可能とする。営農を再開しない生産者への賠償は終了する見込み。

 賠償案に基づいて支払いが適切に行われているかを共同で検証する場を設置する。今後、対象者向けの説明を開き周知を図る。

 東電は二〇一七(平成二十九)年一月以降の避難区域内の損害賠償として、原発事故前に得ていた年間利益の三年分を約六千七百人に一括前払いした。