福島県福島市飯坂町の旧堀切邸十間蔵で14日、「大書き初め」と題したイベントが開かれ、本県や宮城県などで「書道なんでも相談員」として活動する書家加藤豊仭(ほうじん)さん(75)が「ともなり」の文字を揮毫(きごう)した。
 今年で開館10周年を迎える旧堀切邸が企画した新春イベントで、同施設で書道なんでも無料相談所を開いている加藤さんに依頼した。
 「ともなり」は、野村庄吾著「乳幼児の世界―こころの発達」(岩波新書)の「共鳴動作(コ・アクション)」の「共鳴」を訓読みしたもの。加藤さんは「わずか1カ月ごろの子どもでも人の動作に合わせてそれを模倣するということ」と説明し、新年への思いを込めた「音叉(おんさ)の二極のように互いに響き合って幸せな気持ちになれるそんなからだをとりもどそうじゃないか」(一部抜粋)との詩を披露した。
 縦8メートル、横2メートルの和紙の上で加藤さんが重さ約28キロで、身長と同じほどの長さのジャンボ筆を使って一気に書き上げると、集まった観客から大きな拍手が湧いた。
 加藤さんは筆致について「穂先が命」と強調。「文化財にも指定されている蔵の中でできて光栄」と笑みを浮かべた。
 作品は2、3週間かけて乾燥させた後、十間蔵に展示される。