開幕が近づく東京五輪に向けて、ホストタウンに登録されている県内各市町村で準備作業が加速してきた。各市町村は参加国・地域の選手らとの交流事業を企画しており、五輪ムードの高まりにつながる事業が本格化しそうだ。
 南米・ペルーのホストタウンに登録されている大玉村は五輪期間中、村内の飲食店でペルー料理の提供を目指す。ペルー原産で美容と健康に効果的とされる雑穀「キヌア」や村産野菜を使ったペルー料理の開発が進む。20日は村内でペルー料理を味わうイベントが開かれ、村民が南米のスパイスが効いた料理に舌鼓を打った。
 村は、村出身者でペルーのマチュピチュ村の初代村長を務めた故野内与吉の功績が縁で、マチュピチュ村と友好都市協定を結んでおり、交流を続ける村国内外交流協会がイベントを企画した。村では2016(平成28)年から雑穀「キヌア」を栽培しており、東京五輪を機にキヌアや村産野菜を使った料理を通して村の新たな魅力の発信につなげたい考えだ。
 イベントで講師を務めた東京のペルー料理店「レストランアルド」の浦田アルドさん(49)=ペルー出身=が村産のキヌアやジャガイモ、タマネギなどを使った料理計6種類を調理し、住民に振る舞った。
 村内の洋食屋「ココット」でオーナーシェフを務める山田崇夫さん(46)は調理を手伝い、「『食』という身近なことから五輪を盛り上げられるように、提供できる料理を考えていきたい。日本の料理と共通点も多く、村の野菜が生かせそう」と声を弾ませた。農家の国分妙子さん(69)は「香辛料が強い印象だが、多くの野菜が使われており、新たな野菜の価値につながれば面白い」と期待した。
 福島県は計18市町村登録
 県内ではホストタウンに8市町村、東日本大震災の復興支援として本県など被災3県を対象に要件が緩和された「復興『ありがとう』ホストタウン」に10市町村が登録している。このうち、会津若松市はタイのボクシング、田村市はネパールの五輪・陸上、郡山市はハンガリーなどの五輪・水泳、飯舘村はラオスのパラ・水泳の事前キャンプ地となる。
 出場が決まった場合、いわき市ではサモアの7人制ラグビー、福島市ではベトナムのサッカーの事前キャンプが行われる。 猪苗代町はガーナ代表の何らかの競技で事前キャンプが行われる。
 ホストタウンには、五輪とパラリンピックのチケット30枚ずつが割り当てられ、会場で参加国・地域の選手を応援する機会を得られる見通し。