県内地銀最大手の東邦銀行の新たなかじ取り役に、佐藤稔専務(59)が就任することが発表された。
 新型コロナウイルス感染拡大の影響が県内事業者に及び、「地域金融機関の真価が問われる局面」(北村清士頭取)でのトップ交代。新頭取となる佐藤氏は24日の記者会見で「全取引先を訪問して資金繰りなどの相談に応じている。どこまで影響が広がるか分からない状況なので、きめ細かく続けていきたい」と、企業支援に迅速に対応していく決意を語った。
 佐藤氏は「復興需要のピークアウトや昨年の台風被害などで影響を被った企業もある。こうした企業を支えていくことが地銀の役割だ。最も大事な仕事として取り組む」とも述べた。
 北村頭取は後任が決まるまでの過程について、「昨年から丁寧にじっくり進めてきたシナリオだ」と慎重に段階を踏んできたことを強調。一方で、「この悩ましい局面でバトンタッチすることは心苦しい」とも吐露した。地銀を取り巻く環境が厳しさを増す中で、県内地銀の将来的な合併、経営統合の可能性にも注目が集まっている。佐藤氏は「地元地銀3行の間でも、協力できるところは協力を進める。統合再編については、現段階では考えていない」と語った。