民間企業で働きながら災害時や有事に活動する即応予備自衛官でバス運転手でもある相馬市の水嶋翔さん(36)が、自衛隊の「第3級賞詞」の表彰を受けた。東日本台風の復興支援の功績。賞には第1〜5級までの等級があり、自衛隊福島地方協力本部によると即応予備自衛官の3級以上の受賞は全国で初めて。
 水嶋さんは昨年10月の東日本台風発生後から26日間にわたり、本県や宮城県で流失土砂の除去や災害廃棄物の撤去、輸送支援などに尽力。台風の後の大雨で相馬市で行方不明者が出た際には捜索に力を注いだ。これらの活動に精力的に当たったとして、常備自衛官以外で初の受賞となった。
 即応予備自衛官になったきっかけは、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の被災経験だ。18歳から4年間、陸自隊員を務めたが退職後、第1、第2原発で工事関係の作業員として勤務していた。事故発生時も敷地内で作業をしており、その後の復旧作業にも携わった。「災害時に自分ができることをしたい」。悲惨な現場を目の当たりにし、2014(平成26)年から即応予備自衛官に登録した。
 昨年2月から福島交通相馬営業所でバス運転手として勤務。年間30日の訓練や災害派遣も、職場の協力があってこそと感謝する。水嶋さんは「何かできればという思いで活動を続けてきた。与えられた任務を全うできたと思う」と話し、「これからも有事の活動に協力したい」と力を込めた。
 贈呈式は3日、同営業所で行われた。水嶋さんは、陸自多賀城駐屯地第38普通科連隊の斎藤篤史隊長から表彰状を受けた。