ビジネスマンが休日に高齢者介護を体験

人手不足と言われる介護業界。しかし、その現場では新たな動きが広まりつつある。

とある日曜日。

都内のデイケアサービスを訪れたのは、通信大手に勤める宇野隆志さん(29)。休日を利用して6時間、介護の現場を体験する。

デイケアサービス施設長・岡村純さん:

散歩の同行、音楽療法のお手伝いをお願いしていこうと思います。

宇野隆志さん:

わかりました。

宇野隆志さん

高齢者:

お年は?

宇野隆志さん:

29歳になります。

高齢者:

若いねー!

施設の利用者の平均年齢は82歳。ここで最初に任されたのは、昼食後の歯磨きの介助。

高齢者にコップの水を用意したり、歯ブラシの出し入れなど、細かい動きをサポートする。

その後は、食後の散歩の付き添い。高齢者の転倒に気をつけながら、移動の介助や話し相手をする。

宇野隆志さん:

足気をつけてください。段差がありますよ。

高齢者:

見なくても歩ける!

宇野隆志さん:

ははは、すみません。

散歩から帰ると、飲み物の注文をとって配膳する。さらには、楽器を使った音楽療法の補助に台所の洗い物まで。

宇野さんはもともとおばあちゃん子だったこともあり、高齢者の介護に関心があったという。

宇野隆志さん:

最初は介護資格がないとできないと思っていて、私にとって未知の業界なのですごく不安でした。

宇野隆志さん

介護資格がなくてもできる短時間の仕事をマッチング

そんな宇野さんと介護の仕事をつないだのが、「スケッター」というマッチングサービス。

介護に興味があるけれど資格がない人と、資格がなくてもできる介護施設での短時間の仕事をマッチングするサービスだ。

「スケッター」

実は、介護施設側にとっては、資格を持たない働き手も重要な存在だという。

デイケアサービス施設長・岡村純さん:

1日の施設の中の仕事としては、資格を持っていなくてもできるような内容の仕事が多く存在します。

デイケアサービス施設長・岡村純さん

今回、宇野さんが行った配膳手伝いや食器洗い、話し相手、掃除は介護の資格がなくてもできる業務。こうした仕事について、内容や施設によって異なるが、2〜3時間で最大数千円の報酬が支払われる。

2025年は介護業界のひとつの節目

「スケッター」を立ち上げた鈴木亮平さんは、2025年を介護業界のひとつの節目と考えている。

「スケッター」を立ち上げた鈴木亮平さん:

2025年に団塊の世代が全員、後期高齢者になる。非常に介護の需要が急増するタイミングで、介護職員が今のままだと全然追いつかない。

業界に関わる参加者をどれだけ増やせるかがカギになると思うので、本業を持ちながらでも、皆さん隙間時間とか空いた時間が必ずあるので、あなたのスキルと空いた時間をシェアしてくれませんかと、それを介護業界に持って行くということです。

「スケッター」を立ち上げた鈴木亮平さん

人材のシェアやIoTの力での支援を

三田友梨佳キャスター:

こういったサービスがあるんですね。

IoT・AIの専門メディア「IoTNEWS」代表 小泉耕二氏:

介護業界は本当に人不足なので、これは素晴らしいサービスだと思います。

三田友梨佳キャスター:

資格がなくても気軽に携われるというのは素敵なサービスだと思いますが、人手不足という課題に対して、小泉さんが専門とされるITの力はどう活かしていけば良いのでしょうか?

小泉耕二氏

IoT・AIの専門メディア「IoTNEWS」代表 小泉耕二氏:

在宅介護だと、ウェアラブルデバイスを着けておけば、転倒したことを認識できたり、部屋のドアや廊下にセンサーを付けておくことで、高齢者が徘徊したかを見るというものがあります。

ただ、購入したくても高くて買えないとか、やりたくてもできないといった方がいると思う。制度面を含めて、年金で暮らす方々もテクノロジーの恩恵を受けられる世の中になればいいと思います。

三田友梨佳キャスター:

深刻な人手不足が進む中、人材のシェアやIoTの力など、さまざまな形での支援が求められています。

(「Live News α」2月12日放送分)