多くの名曲を手掛けたヒットメーカー

シンガーソングライターの槇原敬之容疑者(50)が2月13日、覚せい剤所持の疑いで逮捕された。槇原容疑者は2018年、東京都港区のマンションで、覚せい剤や危険ドラッグ「ラッシュ」を所持していた疑いが持たれている。

1999年にも覚せい剤所持で現行犯逮捕されて有罪判決を受けており、21年の時を経て2度目の逮捕ということになる。

槇原容疑者といえば、1990年に21歳でデビューして以来、数多くの名曲を世に送り出してきたヒットメーカー。

3枚目のシングル「どんなときも。」(1991年)は、自身初のミリオンセラーとなり、その年の紅白歌合戦に初出場し、92年春の選抜高校野球の行進曲にも選ばれている。

その後も「もう恋なんてしない」(1992年)、「北風〜君にとどきますように〜」(1992年)、「遠く遠く」(1992年)などのヒット曲を生み出し、「君は僕の宝物」(1992年)、「SELF PORTRAIT」(1993年)、「PHARMACY」(1994年)、「SMILING ~THE BEST OF NORIYUKI MAKIHARA~」(1997年)の92〜97年にかけて発売された4枚のアルバムもミリオンセラーとなった。

ヒット曲を生み出す一方、槇原容疑者は複雑な心境を抱いていたことを2015年のめざましテレビのインタビューで語った。

槇原敬之容疑者(2005年):

こんなに忙しくなってヒット曲できない。しかもアルバムは年1回、必ず出さなくちゃいけないというのがあって。ブーブー言ってたら、ある日、何も感じなくなったんです。本当に怖かったですね。音楽の神様はきっといるんだと思って。「音楽が好きで、音楽をつくる才能を与えたのに、なんでそんなに嫌だ嫌だって言って…それだったら一回、それがどれだけ自分にとってつらいことか感じなさい」って、(音楽の才能を)ピュって取られたような感じに思いました。

「今後は起こさない」と誓い順調に復活

そして、人気絶頂の1999年、覚せい剤を自宅に隠し持っていたところを現行犯逮捕され、 懲役1年6カ月、執行猶予3年の有罪判決が下る。槇原容疑者は当時、次のようなコメントを発表した。

「寛大な判決が下りました今も、法を犯す重大さを痛感しております。今後は、絶対にこの様な事を起こさないことを堅くお約束いたします」(1999年に槇原容疑者が出したコメントより)

めざましテレビのインタビューでは、逮捕されたことについても答えていた。

槇原敬之容疑者(2005年):

勝手に自分は歌を出して歌ってるだけでいたけれど、心待ちにしてくれている人がたくさんいたのに、何でそういうことを気にできなかったのかなと。留置所に入っていろんな人と話した時に、僕の知らない世界の人たちとたくさんしゃべって、その人たちが言った言葉でショックを受けたことがあって。「槇原さんがこんなところにいるなんておかしいですよね。俺たちから見たら、若くて成功して、何も苦労してない人に見えましたけど」。あの事件以降、泥臭いものから目をそらさない生き方をしようと。

逮捕の翌2000年には、復帰アルバムを発売。そして、2003年にSMAPに歌詞と曲を提供した「世界に一つだけの花」が大ヒットし、2004年の春の選抜高校野球の行進曲に選ばれた。

槇原敬之容疑者(2005年):

アーティストたるもの、その時に一番大事だと思うことを、昔やってたことが間違っていたとしたら、それをちゃんと訂正できるのがアーティストだと、僕の中で認識しているんですよ。ナンバーワンだと自分だけしか肯定できない気がするんですけど、オンリーワンだと「お前に1つ命あるよな。僕にもあるしな。同じ重さだよな」みたいなことを…

そんな思いを込めて生み出した曲は、これまでに300万枚以上を売り上げ、幅広い世代で愛される平成の代表曲となった。

その後も多くのアーティストやミュージカルへの楽曲提供、CMやテレビ番組への書き下ろし曲が次々にヒット。

2007年には紅白歌合戦に再び出場し、ヒットメーカーと歌手の両方で活躍の場を広げ、平成最後となった2019年の選抜高校野球では、再び「世界に一つだけの花」と「どんなときも。」の2曲が、行進曲として異例の同時選出された。

“節目の年”に再び…芸能界に激震

そして、2020年にデビュー30周年の節目を迎えた50歳の槇原容疑者。順風満帆に見えた音楽活動の最中、覚せい剤所持の疑いで2度目の逮捕となった。

容疑は2018年4月の覚せい剤所持。2018年3月に撮影された映像を見ると、ヒット曲の裏話について淡々と語り、特に変わった様子は見られなかった。

槇原敬之容疑者(2018年):

「世界に一つだけの花」のテーマというのは、自分のアルバムに書こうと思っていた曲だったので、自分が1番になりたいっていうことだけのために、ともすれば人を蹴落としてまでそれを手に入れてるような時代が、ちょっと前まであって。「なんと嘆かわしいことをしてるんだ」ってきっと思うだろうね、というのがテーマだったんですよ。

槇原敬之容疑者(2018年3月撮影)

槇原容疑者逮捕のニュースを受け、関係各所には大きな影響が出ている。

槇原容疑者は、日本テレビの「ヒルナンデス!」やテレビ朝日の「じゅん散歩」のテーマソングも手がけていて、逮捕前日には、日本テレビの音楽番組「バズリズム02」の収録に参加したことを自身の写真とともにインスタグラムに投稿。関係各所は放送内容の差し替えなどの対応に追われている。

また、槇原容疑者は30周年の特設サイトで、「ここから1年以上の期間にわたって、リリースやコンサートなどいろいろ企画しておりますので、どうかお楽しみに〜!!!」と綴り、3月4日にはセルフカバーアルバム、夏にはベストアルバムの発売を控えていたが、白紙になる可能性も。

累積310万枚以上を売り上げたSMAPの「世界に一つだけの花」をはじめ、これまで多くのアーティストに楽曲を提供している槇原容疑者は、 1月に発売された木村拓哉さんのソロアルバムでは、収録曲「UNIQUE」の作詞作曲を担当。

NHK「みんなのうた」では、「ビオラは歌う」や「大好きって意味だよ」の作詞作曲を手掛けるなど、幅広く活躍していた。

逮捕による影響は、さまざまな方面に及んでいる。

(「めざましテレビ」2月14日放送分より)