トップ選手の多くが使っているナイキの厚底シューズに対し、使用を禁止するとの報道が。

気になるオリンピックへの影響は。

数々のレースで好記録を生み出し、今、陸上長距離界を席巻しているナイキの厚底シューズ・ヴェイパーフライシリーズ。

このシリーズについて、イギリスのメディアは15日、世界陸連が底の厚さに制限を加える規則を設けるとして、大会での使用が禁止される見通しであると報じた。

10区中7区間で新記録が出た2020年の箱根駅伝では、およそ8割の選手がこの厚底シューズを使用。

2019年に行われた東京オリンピックの代表を決めるレースでも、日本記録保持者の大迫選手をはじめ、上位の選手のほとんどが履いていたほか、現在のマラソン世界記録保持者は男女ともナイキの厚底シューズを履いていた。

いったい、このシューズはどういった点がすぐれているのか。

現役のマラソンランナーで、自らも歴代のこのシリーズを全て履いた経験があるプロシューズアドバイザーの藤原岳久さんは、「とにかく重量がめちゃくちゃ軽い。軽くてクッションがあって、カーボンプレートがスプーン状に入っている。水の上をアメンボになった気分。水の上を、ずっとノークッションで走っている感じ。革命です」と話した。

このヴェイパーフライシリーズは、一般の人も購入可能で、定価はおよそ3万円。

一般的なランニングシューズに比べ、靴底の減りが早いというが、今や入手が困難になるほどの人気だという。

まさに、ランニング界にナイキの厚底旋風が吹く中、伝えられた今回の禁止報道。

オリンピックが間近に迫る中、選手への影響は。

シューズアドバイザー・藤原岳久さん「今までアシックスやミズノを使っていた選手が、ヴェイパーフライに変わっていっている状況なので、もしこれが変わってしまうと、変えてしまって、また変えるのは、選手にとってとても大きなデメリットだと思う」

今回の報道を受け、大迫選手は自身のツイッターで「どっちでも良いからさっさと決めてくれーい! 僕ら選手はあるものを最大限生かして走るだけ! それだけ!」と投稿した。

厚底シューズの禁止について、世界陸連は1月中にも結論を出すものとみられている。

IoTNEWS代表・小泉耕二さん「(この厚底シューズに対してどうご覧になりますか?)今回のこの問題は、世界大会ですから、各国間の経済格差があって、買える人、買えない人がいる中で記録に差が出るということを恐れていると思います。ただ、一方で今のアスリートの世界は、さまざまなテクノロジーを使って自分の体の限界を超えるようなことをいろいろと取り組んでいくわけです。その取り組みを一生懸命、努力だけではなくて、テクノロジーの力も使ってやっていく中で、こういういろんなテクノロジーが生まれてくるわけですけれども、その恩恵をあまりむげに禁止するとか、そのような流れにはならないでほしいとわたしは思います」