新型肺炎の影響で「CP+2020」の中止が決定

新型コロナウイルスによる感染拡大が止まらず世界に広がっている。

その影響で国際的なイベントの中止や延期が相次ぎ、スペイン・バルセロナでは24日から開催予定だった携帯電話やその通信技術の展示会「MWC(モバイル・ワールド・コングレス)」の中止が決定。国際自動車連盟も、中国・上海で4月に開催予定だったF1の中国グランプリを延期すると発表した。

いまだ新型コロナウイルスの抜本的な感染対策がない中、イベント中止の流れは日本国内にも出始めている。一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)は14日、主催するアジア最大級のカメラ見本市「CP+(シーピープラス)2020」の中止を発表したのだ。

(出典:CP+2020の公式サイトより)

「CP+」は、パシフィコ横浜(横浜市)などで27日から4日間の日程での開催を予定していて、会場でカメラ機材を実際に手にとり、対面した説明員と操作感などを確認できるのが特徴の展示会だ。今回は中国本土から15社の企業が出展予定だったが、武漢からの出展社はなかったという。

ただ、2月6日の段階では、「現段階では、状況を注視しながら開催に向けた準備を進め、計画通りに開催する予定 」だとし、感染予防対策として「会場の出入口等に消毒液を設置予定」「会場にお越しいただく場合はマスクの着用、手洗い・うがいなどの消毒を強く奨励」などと呼びかけていた。

2月6日にCP+2020の公式サイトに掲載された文書

中止は健康や安全面などを第一に考えた結果

しかし14日に書面で、「新型コロナウイルスへの有効な治療薬や対処法の先行きが見通せない中、来場者および出展関係者の健康や安全面などを第一に考えました結果、2月27日から4日間、パシフィコ横浜で開催を予定していたCP+2020 の中止を決定いたしました」と発表したのだ。

その理由について、「約7万人の不特定多数の来場者の方々に感染するリスクを排除しきれない可能性があります。当工業会としては、このようなリスクを避けることが重要と判断し、誠に遺憾ではありますが、開催を中止することとしました」としている。

昨年「CP+2019」の会場の様子

現状を考えると、約7万人の来場者がカメラ機材を実際に手にとることができるイベントで、今回の決定は仕方がないことだろう。しかし、対策をとって開催予定だったイベントが一転中止となった決め手は何だったのだろうか?

一般社団法人カメラ映像機器工業会(CP+広報事務局)の担当者に話を聞いた。

中止の決め手は、マスクや消毒液の確保が見通せない状況

ーー開催直前に中止となるのは初めて?

CP+を中止したのは今回が初めてです。CP+は2010年から毎年開催され、今年の開催で11回目の予定でした。

ーー開催中止を決定した1番大きな要因は?

CP+は最新のカメラとその関連機材を来場者の方々が実際に手に取って、その操作感などを確かめていただけることが最大の特徴であるコンシューマー向けのショーです。その際、7万人近い不特定多数の来場者の方々に感染するリスクを排除しきれない可能性があり、当工業会としては、このようなリスクを避けることが必要と判断し、中止を決定しました。

新型コロナウイルスの鎮静化の動きが見られない中、対策としていたマスク、消毒液の確保が見通せない状況で、来場者の安全を担保できないと判断しました。

ーーギリギリまで開催に向けて準備していたと思う。どのような感染対策を考えていた?

感染者を会場内に入れないための水際対策としては、スタッフ・施工関係者・出展社及び事前登録者への健康確認の依頼、出入口での消毒液設置。また、会場内での感染予防対策としては、スタッフ/出展社/来場者のマスク着用の推奨、出展社スタッフ/来場者への頻繁な手洗い・消毒推奨、トイレのハンドソープ用意を考えておりました。

今回の中止決定は議論を重ねた上での苦渋の決断だったことだろう。

感染拡大が止まらず、有効な対処法など先行きが見通せない現状が続くことも予想され、今後も大型イベントの中止や延期が増えていくもしれない。

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