国内で広がる新型コロナ…感染ルートを探る

2月13日、国内で初めて新型コロナウイルス感染者の死亡が確認された。

さらに、日本各地で感染経路がたどれない患者が相次いで見つかっている。

亡くなったのは、神奈川県の日本人女性(80代)。女性の義理の息子であるタクシー運転手(70代)も、新型コロナウイルスの感染が確認された。

そのほか、千葉県では男性(20代)が感染。和歌山県では日本人医師(50代)と、医師が勤める病院に入院していた男性(70代)の感染が確認されている。

「直撃LIVEグッディ!」は、新たな感染者の動きを詳しく解説した。

大村正樹フィールドキャスター:

新たな感染者が発表されました。これまでは主に武漢との関わりやクルーズ船との関わりなど、集合体の中から感染したと見られていたんですが、今回はいずれも明確な感染源が不明というのがポイントとなります。和歌山県の感染者から見ていきます。

<和歌山での感染者>

・50代日本人男性…済生会有田病院勤務の医師。中国渡航歴はない。

・70代日本人男性…済生会有田病院に入院していた。重症のため、中国渡航歴の確認はとれていない

→14日、和歌山県知事は会見で「70代男性について、院内感染ではなく別ルートで感染した可能性が高い」と見解を示した。

大村正樹フィールドキャスター:

和歌山県が「院内感染ではない」とする根拠を説明します。

<50代医師>

・1月31日に発熱と全身の倦怠感があったが、2月3日〜5日は有田病院へ勤務

・5日に腹痛と下痢の症状があらわれ、6日以降は勤務を休んでいる

・8日に38度の発熱があり病院を受診、肺炎の疑いあり

・10日から入院し、13日に新型コロナウイルス陽性と判明した

<70代男性>

・2月1日に嘔吐の症状があらわれ、有田病院とは別の医療機関を受診

・5日に発熱し、6日から有田病院に入院。13日に新型コロナウイルス陽性と判明した

大村正樹フィールドキャスター:

2月6日から50代医師は休んでいますから、病院の中で2人が接触した可能性はない。そのため、院内感染の可能性はない、というのが和歌山県の見方ですね。70代男性は“陽性”反応があったため、現在は別の病院に転院しています。お二人とも、どこで感染したかは分かっていません。

安藤優子:

70代の男性は有田病院に来た時すでに発症しているわけですから、それよりもっと以前にコロナウイルスに感染していたということですね。

岩﨑恵美子氏(医師・元厚生労働省検疫所長):

私は市中でかかったものだと思います。(新型コロナウイルスは)すごく感染力が強いんです。症状としてはあまり重症にならない、お年寄りだけ…と言う感じではありますが、感染力は強いです。SARSにすごく似ています。

安藤優子:

嘔吐や下痢とかっていうのは?

岩﨑恵美子氏:

SARSの時もあったんですよ。トイレに行って便を排出し、手をよく洗わずにエレベーターボタンなどを触って広がったというのが、私が香港の大学の先生から聞いたお話でした。そのあたりがまだ明らかにならないうちに肺炎だけがすごく強調されていますけど、これを見て、本当にSARSに似ているなって思いました。

安藤優子:

男性医師と入院していた70代男性は、それぞれ別のところで感染したのではないかと思いますか?

岩﨑恵美子氏:

私はその可能性が高いと思います。春節のあと、市中には出ているんじゃないかなという感じはしてました。

大村正樹フィールドキャスター:

この病院では、他のドクター1人と病院の患者さん2人に、何らかの症状が出ているということですが、まだ陽性という結果は出ていません。いずれにしても、50代医師が発症後も3日間勤務して患者さんと向き合っていたというのが、患者さんからすると気になるところだと思います。そして13日、国内で初めての死者が出てしまいました。

国内初の死者は親族も感染…

<新たな感染者の関係性>

・80代日本人女性…国内初の死者。中国渡航歴はなく、死亡後に“陽性”と確認された

・70代日本人男性…タクシー運転手で、中国渡航歴なし。発熱前の14日間も外国人の乗車はなく、発症後は自宅療養していた

・80代女性は、70代タクシー運転手の義母という関係。どちらが先に感染したのかは不明

大村正樹フィールドキャスター:

どちらが先に感染したのか?感染源はどこなのか?まだ分からないとされていますが、グッディ!の独自取材によって、タクシー運転手の行動が見えてきました。

<80代女性>

・1月22日から倦怠感があらわれ、28日に医療機関を受診

・2月1日に再受診し、肺炎と診断され入院していた

・呼吸状態が悪化していき、13日にPCR検査を実施

・14日、死亡が確認されたあと、“陽性”が確認された

<70代男性>

・1月29日に発熱し、医療機関を受診。この日からタクシーの乗務は休んでいたという

・2月3日に再受診し、肺炎の疑いあり→6日から入院していた

・13日に検体を採取し、14日に“陽性”と確認された

・1月18日には勤務先の新年会に参加していたことが分かった

大村正樹フィールドキャスター:

この新年会にはおよそ80人が参加したそうです。厚労省はタクシー運転手の感染をうけて、新年会参加者の方に検査を受けるよう指示をしています。どこが感染源か調べるということですね。

安藤優子:

タクシー運転手が感染したということで、私たちタクシーを利用する側からすれば、「えっ」というところなんですが、岩﨑さんはどう思われますか?

岩﨑恵美子氏:

これだけいろいろな人が感染しているのを見ると、タクシーだけでなくいろんなところに患者さんはいると考えた方がいいのかなと思います。インフルエンザと同じような対策を自身でしっかり取っていくことが必要になってきていると感じました。

土屋礼央:

僕は正直、感染や接触ルートがどうこうって、もう僕らにとっては重要じゃないと思うんです。目の前にあるものだと思って意識しなければならないし、同時にかかる覚悟を持って、そうなったときにどう冷静になるか、両方の軸で準備しておかなければいけないなって。例えばパン屋さんとかで、咳をパンの上とかでしている人もいるんですよ。もっと我々が意識を高くしていかないと、止められるものも止められないなって、すごく思います。

安藤優子:

それはすごく良い指摘だと思います。普通の感染症だっていっぱいあるわけですから。咳エチケットなんて、イロハのイですよね。

土屋礼央:

コロナウイルスだけじゃないですよね、乾燥もしているし。今こそ、それぞれのマナーや意識が、本当に試されているなって思います。

(「直撃LIVE グッディ!」2月14日放送分より)