南海トラフ巨大地震の想定震源域内の海底下で、陸側のプレートが時間をかけてゆっくりずれていく、いわゆる「ゆっくりすべり」が、複数発生していたことが新たにわかった。

東京大学・生産技術研究所と海上保安庁の研究グループは、南海トラフ巨大地震の想定震源域内の海底に15カ所観測点を設置して、2006年から2018年末までプレートの動きを調査していた。

その結果、15カ所のうちの7つの地点で、「ゆっくりすべり」が原因とみられる5cmから8cmの地殻変動を検出した。

つまり、南海トラフの海と陸とのプレート境界の深い場所で繰り返し観測されている「ゆっくりすべり」が、海底下の浅い場所で複数発生していたことを新たに確認したという。

これまで、陸上の観測網から距離が遠くにある海域のプレート境界で起きるわずかな変動については、観測が困難だった。

研究チームは、今後もデータを蓄積して、南海トラフ巨大地震の解明に役立てたいとしている。